研究課題
1.家兎眼を用いてのIn vivo実験:前房穿刺前後における測定値および穿刺房水内蛋白濃度(Lowry法)との間に正の有意相関が得られ、この結果について第90回日眼総会にて発表した。又抗炎症剤の点眼効果の検討について同様の方法にておこなった。その結果In vivoで動物を殺すことなく抗炎症剤の効果判定をおこなえる方法として現在開発中の方法は有用な方法であるとの結論が得られ第3回関東眼科学会で発表した。2.臨床応用研究:(1)人工水晶体移植術後眼を対象に細隙燈顕微鏡検査、今回開発した装置による術後測定及びフルオロフォトメトリーによる測定結果との比較検討をおこなった。本装置による術後測定結果は従来の細隙燈顕微鏡による定性的検討結果を、定量的に裏ずけるものであった。又、血液房水柵機能を反映するフルオロフォトメトリーの結果とも有意の正の相関を示した。なお当検討はレーザービームをスキャンさせる方法とスキャンさせない方法の2方法についておこない、前房内蛋白濃度についてはいずれの方法も良好な結果が得られた。スキャンをおこなわない方法での結果については第7回International Congress of Eye Research(名古屋)で発表、スキャンをおこなった方法による測定結果については第30回臨床眼科学会にて発表。(2)更に測定法、装置について以下の改良、開発を行なった。眼内組織(虹彩、水晶体等)からの散乱光量(ノイズ)と房水からのシグナルをできるだけ分離するためのレーザービームスキャン法とその解析ソフトプログラムを開発。又房水内浮遊細胞密度に対応するパラメターが得られるようにした。本法による人工水晶体移植術後眼における測定結果をAssociation for Reaserch in Vision and Ophthalmology学会(62年 5月、フロリダ、米国)で発表する。
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