研究課題/領域番号 |
61870079
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
奥野 善彦 阪大, 歯学部, 教授 (50028750)
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研究分担者 |
前田 芳信 大阪大学, 歯学部, 講師 (10144510)
前田 憲昭 兵庫医科大学, 歯科口腔外科, 助教授 (30127295)
堤 定美 京都大学, 医用高分子研究センター, 助手 (00028739)
野首 孝祠 大阪大学, 歯学部, 助教授 (80028753)
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キーワード | 人工知能 / 歯科総合診断システム / 教育用システム / 局部床義歯設計 / 画像処理 / エキスパートシステム / シミュレーション / 口腔外科 |
研究概要 |
本年度は当研究計画の初年度として、まずこれまでに開発してきた人工知能用プログラムの整備と拡充を図った。その主な成果としては、1.理工学領域において鋳造ならびに重合を始めとした技工操作上の問題解決ならびに学習プログラム、2.口腔外科領域、特に粘膜病変に関する診断システム、3.歯科補綴学領域における診断システムの一つとしての部分床義歯設計システムの拡充ならびに学生教育用プログラムの開発、4.義歯設計の違いが生体に与える影響をシミュレートするプログラム、の開発をそれぞれ行った。これらの1.〜4.の各システムの総合化、ネットワーク化ならびにシステムの統合化にはコンピュータ相互の通信回線によるネットワークが不可欠であり、また一般臨床家へのシステムの利用を考慮した場合においても重要な問題となるので、次年以降への検討課題としている。 次に、上記の各プログラムに共通する一般的口腔診断プログラムの開発の際に必要なレントゲン写真や口腔内状態の客観的入力システムの基本的検討を行った。画像情報は診査、診断においては不可欠なものであり、特に本研究に使用したビデオ入力装置ならびに画像処理装置は静的な情報ばかりでなく、機能時の動的な情報も大量に集積できる点で有効であると考えられる。また入力には家庭用ビデオを利用することが可能であり、また画像処理の端末としてはパーソナルコンピュータを利用できる点が有利であると考えられる。なお、画像処理システムを人工知能システムの一部として効果的に結合する方法に関しては、次年度において継続して検討する予定である。 また、臨床教育に対する本システムの応用に関しても現在の方法による問題点を調査することから検討を開始しており、次年度には本システム使用群と従来方式群に分けその客観的ならびに主観的評価を行いたいと考えている。
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