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1986 年度 実績報告書

新脱水縮合剤,トリメチルシリルエトキシアセチレンの研究

研究課題

研究課題/領域番号 61870086
研究機関大阪大学

研究代表者

田村 恭光  阪大, 薬学部, 教授 (40028824)

研究分担者 北 泰行  大阪大学, 薬学部, 助教授 (00028862)
キーワード脱水縮合剤 / 酸無水物化剤 / アミド合成 / トリメチルシリルエトキシアセチレン / トリメチルシリルケテン
研究概要

我々は、最近トリメチルシリルエトキシアセチレン(TMS-Ξ-OEt,TMEAと略す)が中性緩和な条件下でカルボン酸を定量的に酸無水物に変換できることを見い出した。さらにこの方法によりホモフタル酸無水物類の合成が容易に可能となり、これらの酸無水物とナフトキノン類との環化付加反応を用いてダウノマイシンや11-デオキシダウノマイシン等のアントラサイクリン類の優れた合成法を確立している。
以下、61年度の研究計画に基づき順に研究成果の概要を述べる。まず計画1)の本縮合剤(TMEA)並びに関連反応剤の製造法は既に確立し、現在大量スケールでこれらの反応剤を合成できるようになった。計画2)で予測した様に、TMEAを用いる酸無水物化法によって、これ迄他の方法では芳香化反応が俊光し合成不可能であったcis-3.5-dihydroxycyclohex-1-enylacetic acidの酸無水物化に極めて有用な方法になることを明らかにし、現在この方法を異性化やラセミ化しやすい不安定なジカルボン酸の酸無水物についても検討を行っている。又、本研究の遂行中にTMEAを減圧下高温に加熱すると収率良くトリメチルシリルケテン(TMS-==0)が得られ、これにアミンやアルコール類を反応させるとα-トリメチルシリルアミドやα-トリメチルシリルエステルが得られることが分かった。そこで61年度研究計画ではふれていないが、分子内にカルボニル基やα,β-不飽和ケトン等の不飽和結合を有するアミンやアルコール類とTMEAとの反応を検討し、収率良く対応するα-トリメチルシリルアミド並びにエステルを得ることができた。現在これらの分子内閉環による新しいannelation反応の開発も合わせ検討中である。計画3)のTMEAの脱水縮合剤としての有用性を高め、計画4)の新しい合成剤の開発のために、現在TMEAと種々の求核剤との付加反応について検討を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 北泰行: J.Org.Chem.51. 4150-4158 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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