研究課題/領域番号 |
61870093
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
徳光 幸子 北海道大学, 薬学部, 助教授 (60001046)
|
研究分担者 |
岡田 文彦 北海道大学, 保健管理センター, 助教授 (40109517)
村山 俊彦 北海道大学, 薬学部, 教務職員 (90174317)
堅田 利明 北海道大学, 薬学部, 助手 (10088859)
岡島 史和 群馬大学, 内分泌研究所, 助教授 (30142748)
宇井 理生 東京大学, 薬学部, 教授 (50001037)
|
キーワード | IAPの化学修飾 / 免疫細胞系 / 増殖作用 / アデニレートシクラーゼ系 / 3T3線維芽細胞 / 甲状腺細胞 |
研究概要 |
1.A,B2つのコンポーネントからなるIAPを精製し、Bコンポーネントのもつリンパ球増殖作用およびリンパ球幼若化作用はリシン残基の遊離アミノ基が重要な役割をはたしていることをつきとめた。 2.IAP分子中リシン残基をアセトアミジン化あるいは還元メチル化することによってAコンポーネントのもつアデニレートシクラーゼ系に影響することなくBコンポーネントのもつ上記の作用のみ消失させた。 3.マスト細胞においてCompound48/80刺激によるヒスタミンの放出に対しIAPは抑制した。 4.免疫細胞系における白血球およびHL-60細胞、さらにマクロファージのFMLP(走化性ペプチド)刺激による活性酸素の放出はIAPによって抑制されたがリンパ球の増殖は逆に促進された。化学修飾されたIAPはリンパ球の増殖作用のみ消失させ、その他の細胞における活性酸素放出の抑制には影響を与えなかった。5.IAPは3T3線維芽細胞の増殖を抑制した。その機構は増殖因子の1つであるCompetence factor によるDNA合成の促進を抑えるためと推定した。 6.甲状線細胞、FRTL-5細胞においてTSH受容体抗体が膜アデニレートシクラーゼを活性化したがアドレナリンのα2作用が抑制し、IAPがその抑制を解除した。 7.ラット脳よりIAP基質であるGTP結合蛋白質を精製した。一方ブタ脳より精製したムスカリン受容体を有する人工脂質膜を作成し、このGTP結合蛋白質を埋め込む再構成実験からIAP基質はムスカリン受容体と共役することを証明した。
|