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1986 年度 実績報告書

数種の性格を異にした記憶障害モデル動物の作成

研究課題

研究課題/領域番号 61870107
研究機関大阪大学

研究代表者

吉田 博  阪大, 医学部, 教授 (70028273)

研究分担者 大杉 武  大阪大学, 医学部, 助手 (50176880)
中広 全延  大阪大学, 医学部, 助手 (00172388)
渡辺 康裕  大阪大学, 医学部, 助手 (90127324)
内田 修次  大阪大学, 医学部, 助教授 (90028639)
キーワードムスカリニックアセチルコリン受容体 / 記憶
研究概要

1.我々は明暗弁別による3passive avoidance(受動的回避反応)を記憶の指標として大脳皮質のコリナージックな機能が記憶にどう関与するかについて検討してきた。具体的にはムスカリン様アセチルコリン受容体の不可逆的遮断薬であるPrBCM(Propylbenzilylcholine mustard)を脳実質内に投与した。その結果、大脳皮質前頭葉および頭頂葉は記憶に深く関与するが、後頭葉はあまり関与しない。またこのコリナージックな機能は記憶の最初の物を覚える獲得相、及び最後の想起相に関わるが中間の保持相にはあまり関与しないことを知った。
2.上述の知見の上に立ち、新しくこの研究費で購入した能動的条件回避反応装置を用いて、ラットに既に獲得された能動的回避学習に与えるPrBCM投与の効果を検討し、次のような結果を得た。
(1)回避学習獲得の後にラット大脳皮質PrBCM4×25μg処理により、保持試験での回避率に有意な減少がみられた。
(2)同時に得られた運動活性の結果から、これが中枢抑制系によるものでない事が示唆された。
(3)〔【^3H】〕QNBによるムスカリン様アセチルコリン受容体結合実験の結果および上記回避率との間に有意な正の相関性(順位相関性の検定より)の存在することが判明した。
3.本年この研究費で新たに購入した放射状迷路を用いての記憶の研究も現在行っている。
上述の種々の方法を用いた記憶検討法確立の後、PrBCMによるものとは性格を異にした記憶障害モデル作成に入る予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Fukuchi,Isao,et al: Brain Research. 400. 53-61 (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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