研究概要 |
看護教育・助産婦教育にマイクロコンピュータを使用してのCAIプログラミング学習を導入し、新しい教育方法の開発を目的として本研究に着手している。 看護・助産教育には臨床実習教育が不可決であり、未だその教育方法は従来の形態と変らず、患者への負担を最小限にとどめるべく教育が行われている現状である。社会の進歩・要請に伴う高度な周産期看護ケアを行うに必要な情報収集能力・観察能力・判断能力・問題解決能力ならびに看護技術展開能力を修得させるシステム学習を考案している。 昭和61年度の研究経過については 1.周産期看護ケアについて、妊娠→分娩→産褥・新生児の流れにそったフローチャートを作成し、各期におけるハイリスク・産科救急との相互関連について模式化した。 2.周産期ハイリスク・産科救急疾患について日常の医療看護場面において遭遇しやすい疾患について学習プログラムを創案した。 周産期ハイリスク‥‥糖尿病妊産婦管理,心疾患妊産婦管理,血液疾患妊産婦管理,子宮内胎児発育不全妊産婦管理等 産科救急‥‥子宮外妊娠,弛緩性出血,胎児仮死→新生児仮死等 3.これまで開発した正常編の妊産婦,新生児看護プログラムを単独操作より総合的に学習できるプログラム改良に努めている。 4.産科出血と体液バランスのシミュレーションプログラムに着手している。 5.臨床事例の経過・看護の実際・治療を教育のモデル事例とする場合、症状,検査,観察,処置,治療等の妥当性を検討し、普遍化を試みているが、各々の基準に対しての見解が不明瞭な場合があり、モデル化への基準設定が今後の課題である。
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