研究課題/領域番号 |
61870110
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
神田 錬藏 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (00081662)
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研究分担者 |
小川 賢一 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (10139644)
高井 憲治 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (60121167)
池庄司 敏明 東京大学, 農学部, 教授 (90012054)
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キーワード | 羽音 / 成長抑制剤 / 羽音の遺伝的分化 / 炭酸ガス / 動物の臭い / マラリア媒介ハマダラカ / 日本脳炎媒介コガタアカイエカ / フィラリア媒介ヌマカ / テング熱媒介ヤブカ類 / 天敵 / 併用防除法 |
研究概要 |
実験室内実験的観察では、種、種内分類群あるいは更に同胞種内に分かれた群内に異なった羽音を発する集団が発生しつつあることを、実験室内で見いだし、野外マラリアの媒介者集団の中にも、この事実がみられることを立証した。野外応用実験では、コガタアカイエカの発生源でない山麓地帯にも日本脳炎が発生する事実に基づき、この地帯でコガタアカイエカ雌蚊の大量捕獲をタイ国カンチャナブリで試みた。これによると発生源がなくても大量の雌蚊を捕獲した。マラリアの流行地である山麓地のマラリア媒介ハマダラカ類の発生源での音響応答実験を行なうことにより、マラリア媒介者であるコガタハマダラカ及びAn.maculatusの年間の個体群動態をモニターすることに成功した。一方マラリア流行の状況と蚊の動態である寿命が平衡して、マラリア流行の安定に係わりがあることが立証された。発生源における幼虫防除に成長抑制剤2-[1-methyl-2-(4ーphenoxy phenoxy)ethoxy]pyridineをその発生源である流水域に、0.05ppbの濃度に2ケ月間の応用により、発生する成虫を3ケ月間抑える効果があることがわかった。音響トラップ法と、幼虫の成長抑制剤応用法の、インテグレイションによる効果をつづけて実験中である。コガタアカイエカ、アカイエカを中心に集団が大きい場合応答する波長の外に合成音による「うなり」音により、更に多く応答、集来し多数捕獲することが出来ることを知った。
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