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1986 年度 実績報告書

医療用金蒸気レーザーの開発およびその評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61870113
研究機関金沢大学

研究代表者

久住 治男  金沢大, 医学部, 教授 (70019537)

研究分担者 篠倉 穀一郎  日本赤外線工業(株), レーザー工学, 部員
王 福喜  日本赤外線工業(株), レーザー工学, 部員
杉山 征司  日本赤外線工業(株), 研究開発部, 部長
内藤 克輔  金沢大学, 医学部付属病院, 講師 (60115251)
三崎 俊光  金沢大学, 医学部付属病院, 講師 (50020003)
キーワード金蒸気レーザー / レーザーの光ファイバーへの導光 / レーザー光散乱ファイバー / 光力学的癌治療
研究概要

1.金蒸気レーザーはビーム径が44mm、ビーム開口角3mradと大きいため、これをコア径600μmの石英ファイバー(N.A.値0.4)に効率よく導光する光学系の開発は、本レーザーの医療応用上重要なものの1つである。用いられたレンズはA:焦点距離85mm、曲率43.77、径60mmの平凸レンズ、B:焦点距離79mm、径84mm、厚さ(tc)60.1mmの非球面両凸レンズ、C:焦点距離79mm、径84mm、厚さ(tc)26mmの非球面ソニスカス、レンズの3種類である。光伝達率はレーザー共振器先端出力と、ファイバー出射端のレーザー出力を、コーヒレント社201、サイエンテック社362、SP社404の3種の出力計を用いて検討した。SP社404による出力値は他の2社のものの約30%低値を示したので、この実験系より除外した。レンズの違いによる光伝達率は、レンズAで24〜26%、レンズBで16.6〜17.6%、レンズCで20%で、現状では非球面よりも一般的な平凸レンズが良好であった。すなわちレンズAを用いた光学系では共振器出力4.8Wの場合、ファイバー先端出力1.15Wと最も大きく、なお改良の余地は大きいものの、臨床的に癌治療に必要な出力として、応用可能なものであった。
2.泌尿器科的光力学的治療上、膀胱全壁照射用360度全方向光散乱ファイバーが最も有用である。臨床的には簡便で、堅牢でなければならないが、石英ファイバーでは先端の破損が問題となる。この点からオリンパス社製内視鏡を改造し、その先端に直径7mmの石英球状チップを装着し、この中に光散乱用脂肪乳材を注入し、一方内視鏡軸内チャンネルより石英ファイバーをこの中心部に挿入する方法を開発した。2-3%の脂肪乳材を用いた場合光散乱は最も効率よく、短時間で治療が完了できることを明らかにした。家兎膀胱移植腫瘍に対する光力学的治療に応用し、良好な治療効果が得られ、臨床的に応用の価値が大きいものと考えられた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 久住治男,他: 日本レーザー医学会誌. 8. (1987)

  • [文献書誌] 久住治男,他: 日本レーザー医学会誌. 8. (1987)

  • [文献書誌] 三崎俊光,他: 泌尿器科紀要. 32. 1941-1948 (1986)

  • [文献書誌] 三崎俊光,他: 日本泌尿器科学会誌. (1987)

  • [文献書誌] 三崎俊光,他: 日本泌尿器科学会誌. (1987)

  • [文献書誌] 内藤克輔,他: 日本レーザー医学会誌. 6. 147-150 (1986)

  • [文献書誌] 久住治男他: "レーザー腫瘍治療マニュアル 膀胱癌・光力学的レーザー" 早田義博(株)サイエンスフォーラム, 225 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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