研究課題/領域番号 |
61880007
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
牛島 和夫 九州大学, 工学部, 教授 (40037750)
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研究分担者 |
吉田 紀彦 九州大学, 工学部, 助手 (00182775)
古川 善吾 九州大学, 工学部, 助手 (30190135)
荒木 啓二郎 九州大学, 工学部, 助教授 (40117057)
高木 利久 九州大学, 情報処理教育センター, 助教授 (30110836)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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キーワード | テキスト処理 / 日本語文書処理 / 推敲支援 / 字面解析 / パーソナルコンピュータ / ユーザインタフェース |
研究概要 |
日本語文章推敲支援ツール「推敲」は、日本語ワードプロセッサなどで作られた日本語文章ファイルを解析して、推敲に役立つ情報を書き手に提供することを目的としたツールである。我々は、「推敲」を大型計算機の上に先ず開発した。しかし、大型機には使用上の制約があったり、ユーザインタフェースが不十分であったりして、文章作成のような個人的な仕事を大型機上で行うのは快適ではない。この研究では「推敲」の機能強化、ユーザインタフェースの向上、利用者層の拡大を期し、これをパソコン上で実現した。 1.パソコン上で「推敲」を開発するに先立って、正規化日本語テキストに基づく高速文字列照合アルゴリズムのパソコン上での実行可能性を確認した。 2.我々の研究室で収集した機械可読の日本語テキスト約百万字を分析した結果から、受身形、接続助詞「が」、否定表現、とりたて詞、指示詞などの候補を高速に検索する字面解析手法を考案した。これらの手法を別の約3百万字の日本語テキストに適用して手法の有効性を評価した。 3.パソコン版「推敲」は、1万字の文章中から、指定した条件を満たす文字列を1秒以内に全て検索して表示可能とすることができる。「推敲」のコマンドを構成しているプリミティブな処理単位を、基本コマンドとしてユーザに開放し、ユーザがそれらを組み合わせて、多様な処理を行なえるようにした。処理速度の速さと、ユーザインタフェース設計の自由さが大型機版と比べて大きいこととによって、人間とコンピュータとの協力系として実用的なルーツに発展させることができた。 4.使用手引書を作りパソコン版「推敲」を63年度いくつかの大学の研究者に配布して評価を求めた。反応速度には満足してもらっている。編集機能に注文がついている。使用手引書をオンライン化し、「推敲」使用中にヘルプ機能として参照できるようにした。
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