研究課題/領域番号 |
61890011
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研究機関 | 岐阜医療技術短期大学 |
研究代表者 |
森内 和之 岐阜医療技術短期大学, 診療放射線技術学科, 教授 (30166384)
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研究分担者 |
西沢 邦秀 名古屋大学, 医学部アイソトープ総合センター分館, 講師 (30022809)
小島 克之 岐阜医療技術短期大学, 診療放射線技術学科, 助教授 (70161908)
前越 久 名古屋大学, 医療技術短期大学部診療放射線技術学科, 助教授 (50124722)
武部 雅汎 東北大学, 工学部、原子核工学科, 教授 (30005392)
山本 幸佳 大阪大学, 産業科学研究所、放射線実験所, 助教授 (30029243)
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キーワード | twin chamber / tandem chamber / パルスくり返し数 / イオン収集係数 / 飽和特性補正 |
研究概要 |
がん治療用の医学的な見地から、予め決定された患部投与線量(これの学問的見地からする有意性の確認に要する事前研究の信頼性確保のためにも、正確な線量測定法は重要であるのだが!)は、その照射の都度やり直しのきかない厳粛なものである可きである。この線量の高精度の制御確認を行う手法を慣習化させるためには、実用的に照射装置操作担当者による個人差や他の諸条件による不測の誤差誘引を招かないような客観的にして信頼性の高い同時式線量監視・制御・記録装置が必要である。この観点に立った監視用のビームモニター電離箱は、加速装置(電子リニアック)の附属品として併設されるのが常道であり、現在実用に供されている。しかし前年度の実験検討でも明らかになったように、この電離箱は透過型の円筒形小容積で密封空気を電離ガスとして用いるタイプであり、原理的には複雑な機能構造を避けた信頼性の高いものである可きだが、その定常的安定度が不安定で飽和電流特性も高線量率精密計測には不完全なものが多い懸念が発見された。さらにこれらはビーム方向や線量率の同時制御や記録機能も不完全である。そこで、とくに高線量率の場合が多い電子線用の線量率について、その飽和特性の定量的推定に適したtwin chamber方式とtandem chamber方式の平行平板電離箱を用い、電子エネルギーとして、10McV、及び14MeVで、線量率100〜400rad/minで照射時間1min程度の照射実験を行った。これにより実用型としては、tandem方式の薄壁透過型が適切で、電極間隔を異にし電場強度を異にする2種のchamberの双方からの信号を同時処理することにより、イオン収集係数を照射時に即時に補正して結果を直ちにビーム条件へフィードバックさせる方式が適切であることが確認された。ただし加速器ビームのパルス形とくり返し特性が複雑であり、本研究で意図したビーム特性補正用測定器のみか、加速器自身の操作バラメータの明確化が痛感された。
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