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1987 年度 実績報告書

発癌遺伝子の共同作用による細胞のがん化

研究課題

研究課題/領域番号 62015027
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

土田 信夫  東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (60089951)

キーワード不死化遺伝子 / トランスフォーミング遺伝子 / 発癌遺伝子 / レトロウイルス / DNA腫瘍ウイルス / 協同作用
研究概要

レトロウイルス, DNA型腫瘍ウイルス, 及び細胞の発癌遺伝子は, 細胞の不死化に関与する不死化遺伝子(Immortalizing gene:IM gene)と不死化(樹立化)した細胞をトランスホームするトランスホーミング遺伝子(TFgene)に分類されている. つまりラット初期培養細胞(REF)はIMgeneとTRgeneの共同作用により癌化すると考えられている. 本研究においては(1)IMgene間, TFgene間での共同作用および(2)IMgeneとTFgene間のこれまで検討されていない組合せによる共同作用を一つの発癌遺伝子ではトランスホームされにくい各種細胞系を用いて検討し, ヒト発癌機構の解明に役立てることを目的とした. 得られた成果を要約すると以下の通りである.
(1)IMgene間の共同作用:ウイルスプロモーターに連結したcーmyc(活性型)はSV40のnontransforming初期変異株(in A941), およびアデノウイルス12型E1Aと共同作用しラット樹立化細胞株3Y1をトランスホームした. なお前者の組合せについてはREFを用いても同様であった. 後者の組合せについてはそれ自身のプロモーターをもつcーmyc(非活性型)を用いても同様の結果を得, この場合E1Aのトランス作用によるcーmycの活性化が関わっている可能性が示唆された.
(2)TFgeneであるras, mos, src, raf間での共同作用はみられなかった.
(3)ras, mos, src, rafはin A941とそれぞれ共同作用しREFをトランスホームした. 一方活性化mycはras,srcと共同作用したが, mos,rafとは共同作用しないか, しても効率は低かった.
今後, IMgene間の他の組合せについても共同作用の有無を検討するとともにその機構を明らかにして行きたい.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Ikeda and N.Tsuchida: Jpn.J.Cancer Res.(Gann).78. 428-431 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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