研究課題/領域番号 |
62045042
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 大学協力 |
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
濱崎 直孝 福岡大学, 医学部, 教授 (00091265)
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研究分担者 |
RICHARD J.La 米国イリノイ大学, 医学部, 助教授
OMACHI Akira 米国イリノイ大学, 医学部, 教授
大久保 研之 福岡大学, 医学部, 助手 (40194097)
LABOTKA Lichard J. University of Illinois at Chicago, Health Sciences Center, U.S.A.
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | ホスホエノールピルビン酸の細胞膜透過 / 赤血球膜 / Band3タンパク質 / 無キリン酸透過系 / ヒスチジン残基 / 透過媒介蛋白質 / 膜蛋白質の構造解析 |
研究概要 |
本研究は高エネルギーリン酸化合物であるホスホエノールピルビン酸が細胞膜を透過するという現象についての生化学的な研究である。この現象は、当時の常識を破って、赤血球膜について1975年に我々が見出したものである。その後の研究で赤血球膜のみにかぎらず、腎尿細管上皮や肝細胞膜もホスホエノールピルビン酸が透過することが判明している。この透過現象はホスホエノールピルビン酸に特異的であり、ATPなどの他の高エネルギーリン酸化合物やホスホエノールピルビン酸に構造式が類似している2ーホスホグリセリン酸は細胞膜を透過されないことが証明された。 本課題研究はホスホエノールピルビン酸透過の分子機構を解明する目的で、蛋白質化学的手法とNMRなどを用いた物理化学的手法を組み合せた協同研究である。蛋白質化学的研究は主として福岡大学にて、NMRなどの研究は米国イリノイ大学にて行なった。その結果以下に列挙する知見を得た。 1.ホスホエノールピルビン酸は赤血球膜の無機リン酸透過系によって媒介輸送される。 2.その媒介担体は分子量約95,000の糖タンパク質であり、透過活性中心の1部を、この蛋白質のカルボキシル末端から60番目のリジンが構成している。 3.さらに、細胞膜内側に存在しているヒスチジン残基も透過に必須のアミノ酸であることが判明した。 4.このヒスチジン残基は、いわゆる透過活性中心を構成しているアミノ酸ではなく、この部位にAllostericに作用する部位だと考えられた。 5.赤血球膜以外でも腎細胞、肝細胞膜においてもホスホエノールピルビン酸が透過するのは証明されたが、その透過機構が赤血球膜と同じか否かはまだ明らかでない。
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