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1988 年度 実績報告書

固体における電子励起誘起原子過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62065003
研究機関名古屋大学

研究代表者

伊藤 憲昭  名古屋大学, 理学部, 教授 (90022996)

研究分担者 中井 靖男  名古屋大学, 理学部, 助教授 (40022719)
谷村 克己  名古屋大学, 理学部, 助教授 (00135328)
中村 新男  名古屋大学, 工学部, 助教授 (50159068)
松波 紀明  名古屋大学, 工学部, 講師 (70109304)
キーワード電子励起 / 原子放出 / 励起子 / 自己捕獲励起子 / アルカリハライド / 化合物半導体 / 共鳴ラマン / イオンビーム表面解析
研究概要

当初予定した次の各項目について、予定通り進行中である。
1.過渡的共鳴ラマン散乱:NaC1結晶の自己捕獲励起子の共鳴ラマン散乱の測定にはじめて成功した。この実験では、エキシマレーザーの2光子吸収により自己捕獲励起子を作成し、その寿命の間に別のエキシマレーザー励起色素レーザー光の散乱を3重分光器で測定した。色素レーザーの波長を、自己捕獲励起子の電子遷移エネルギーに共鳴させた。その結果、自己捕獲励起子のハロゲン分子イオンの伸縮運動及び周辺格子の局在振動による散乱線を特定した。この結果は、自己捕獲励起子がF中心とH中心に分離していることを強く示唆するもので、緩和途中の状態から放出させるホットルミネセンスが検討出来ることも加えて今後の励起子緩和の研究に強い期待を抱かせるものである。
2.共鳴イオン化法によるレーザー誘起原子放出:真の清浄表面の光に対するレスポンスを知る手段として、原子放出(1)表面第1層での現象であることが確実であること、(2)高感度測定が可能であることにより有望である。この際、放出原子の検出感度を上げ、検出による表面の破壊を最小限にすることが必要である。共鳴イオン化法を用いることにより、上の条件を実現し、清浄表面のレーザー照射による原子放出測定に成功した。GaPについて、バンド間隙より小エネルギーの表面吸収帯が存在すること、励起密度に対し非線形な原子放出が生じることが明らかとなった。また、微小量の表面欠陥励起による原子放出検出した。
3.イオンビーム表面解析装置:予定通り製作を完了し、実験を開始した。
4.サブピコ秒二重励起測定装置:試作を開始した。89年度に完成予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] D.Tanimura;N.Itoh: Nucl.Instrum.Meth.B. 32. 211-215 (1988)

  • [文献書誌] K.Tanimura;C.Itoh;N.Itoh: J.Phys.C. 21. 1869-1876 (1988)

  • [文献書誌] K.Tanimura;N.Itoh: Nucl.Instrum.Meth.B. 33. 815-819 (1988)

  • [文献書誌] J.Kanasaki;N.Matsunami;N.Itoh;T.Oku;K.Kitoh;M.Aoli;K.Matsuda: Nucl.Instrum.& Methods.B. 33. 619-622 (1988)

  • [文献書誌] K.Tanimura;N.Itoh: Phys.Rev.Let.60. 2753-2756 (1988)

  • [文献書誌] C.Itoh;K.Tanimura;N.Itoh: J.Phys.C. 21. 4693-4702 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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