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1987 年度 実績報告書

イオン衝突による固体励起の電子的過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62102004
研究機関筑波大学

研究代表者

升田 公三  筑波大学, 物質工学系, 教授 (90029405)

研究分担者 田川 精一  東京大学, 原子力研究総合センター, 助教授 (80011203)
並木 章  豊橋技術大学, 第3工学系, 助教授 (40126941)
豊沢 豊  中央大学, 理工学部, 教授 (50013454)
道家 忠義  早稲田大学, 理工学研究所, 教授 (60063369)
伊藤 憲昭  名古屋大学, 理学部, 教授 (90022996)
キーワードイオンビーム / 電子励起 / 表面・界面反応 / 欠陥反応 / レーザー照射 / 超高速結晶化 / 過冷却溶融層 / ヘテロエピタキシャル成長 / F中心 / 自己捕獲励起子 / 表面構造変化 / 放出粒子 / 液体アルゴン泡箱 / パルスラジオリシス
研究概要

イオンビームによって生じる固体内及び表面・界面での電子励起と, それが誘起する種々の反応に関する研究を以下のアプローチで行った.
(1)高密度励起の模疑実験をパルスレーザー照射, 電子線パルス照射, CWレーザー照射及びこれ等の二重照射励起を使って進めた. その結果, アモルファス半導体では爆発的な超高速結晶化(15〜20m/Sの速度)が過冷却溶融解層の形成された表面から起こること, アモルファスGaAs/Siのヘラロ固相エピタキシャル成長が実現し得ること, RbIとMgF2のイオン結晶では自由励起子や自己捕獲励起子に関連して, 高密度励起下で下中心が生成されること, GaPの表面がレーザー照射によって構造変化しレーザー共鳴イオン化法でGaの放出粒子が検出され得ること, 更に, 半導体の表面から放出されるレーザー閾値はイオン結晶性と相関があり, 又, 放出粒子(GaPの場合GaとP2)は表面垂直方向に高い脱離率を示し飛行時間法で測定した速度分布も熱平衡蒸発モデルで説明できるものと, そうでないもの(GaN)のあること, 等を明らかにした. (半導体とイオン結晶)
(2)高エネルギーイオンの飛跡に生じる高密度励起の直接観測を行うために液体アルゴン泡箱のテストを陽子, α線で行うため, 破裂板の限界圧力の向上化を計り, 圧力振幅のオーバーシュートを減らす試みを重点的に行った.
(3)高分子系における高密度励起効果について, ポリスチレン薄膜(0.5μm厚)を用いイオンの運動エネルギー損失を無視できる条件下でイオン照射効果の運動エネルギー依存性を調べることができた. 生成物分析法により架橋の微分G値を直接測定し大きなLET効果を見いだした. 更に, イオンビームパルスラジオリシスを使って生成中間体のエキシマー反応を示した.
(4)理論的には, 強結合状態で起こる電子格子緩和過程を統一的に考察し, 表面現象への拡張について検討した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Murakami,O.Eryu,K.Takita,K.Masuda: Physical Review Letters. 59. 2203-2206 (1987)

  • [文献書誌] K.Kumazaki,Y.Nakai,N.Itoh: Physical Review Letters. 59. 2883-2886 (1987)

  • [文献書誌] T.Doke,T.Sano,K.Masuda: INS ANNUAL REPORT. (1987)

  • [文献書誌] Y.Aoki,N.Kouchi,S.Tagawa,H.Shibata,N.Hayashi,S.Imamura: Nuclear Instruments and Methods in Phys.Res.(1988)

  • [文献書誌] K.Ichige,Y.Matsumoto,A.Namiki: Nuclear Instruments and Methods in Phys.Res.(1988)

  • [文献書誌] H.Itoh,K.Murakami,K.Takita,K.Masuda: J.Appl.Phys.61. 4862-4868 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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