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1987 年度 実績報告書

化学的刺激てんかんモデルとして有用な神経伝達物質受容体への作用物質の開発

研究課題

研究課題/領域番号 62214006
研究機関千葉大学

研究代表者

山崎 幹夫  千葉大学, 薬学部, 教授 (70089598)

研究分担者 鈴木 重紀  千葉大学, 薬学部, 助手 (90092064)
キーワードフミトレモルジンA / 向神経性化合物 / ^3H-グルタミン酸結合能 / てんかんモデル / ジヒドロフミトレモルジンC
研究概要

痙摩性カビ毒フミトレモルジンA(FTA)はてんかん類似の異常行動を示し, その作用は現在使われている杭痙摩薬や遺伝的てんかん動物に於けるてんかんを抑制するグルタミン酸受容体サブタイプ, N-メチルアスパラギン酸受容体阻害物質2-アミノー7-フォスフォノヘプタン酸でも抑えられる事が判明した.
それ故, FTAがグルタミン酸受容体に影響を与えている可能性が示唆された. そこで今年度はFTAと既知痙れん物質のグルタミン酸受容体に於ける作用性を^3H-グルタミン酸結合能で, invivo及びinvitro条件下, 比較検討した. 方法はinvitroの場合, 被検物質の溶剤をメタノールからジメチルフォルムアミドに変更した他は前年度の報告に従った. Invivo実験では, FTA及びカイニン酸投与群に於いては^3Hグルタミン酸結合能が有意差を持って減少した. 一方代表的な杭てんかん薬のスクリーニングに用いられる化学的刺激痙摩発作誘発物質ペンタメチレンテトラゾール投与群に於いては^3Hグルタミン酸の結合能は変化がなかった. しかしinvitroではFTAは前年度報告したとおり^3Hグルタミン酸の非特異的結合の増加を示した. カイニン酸, ペンチレンテトラゾールでは特異的結合の抑制を示した. 以上の結果から, FTAは新しいタイプの化学刺激による痙摩発作誘発物質として利用できると考えられる. 次に数種の合成品トリプトファニルプロリニルジケトピペラジン誘導体について^3Hグルタミン酸結合に対する影響を検討した. その結果, 下図のジヒドロヘミトルモルジンCでFTAよりは弱いが, しかし比較的強い^3Hグルタミン酸の非特異的増強が認められた. それ故, ジヒドロフミトレモルジンCはFTAに代わるグルタミン酸受容体作用性の新しいてんかんモデル誘発物質と考えられる.

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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