研究課題/領域番号 |
62300004
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
石川 春律 群馬大学, 医学部, 教授 (90010058)
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研究分担者 |
伊豆津 公作 三重大学, 医学部, 教授 (50024617)
渡辺 良雄 筑波大学, 生物科学系, 教授 (00015918)
毛利 英雄 東京大学, 教養学部, 教授 (70012268)
佐藤 英美 名古屋大学, 理学部, 教授 (40109260)
平本 幸男 放送大学, 教授 (50011440)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 細胞骨格 / 細胞分裂 / 細胞運動 / ニュ-ロン / アクチン / チュ-ブリン / 細胞膜裏打ち / 細胞接着 |
研究概要 |
本研究は細胞骨格が担う役割、とくに多様な細胞機能の制御機構を解明することを目的とし、23名の研究者からなる班組織で総合的に研究を進めた。5つの主要課題についてグル-プに分かれて研究を行い、研究者相互の協力および共同研究の促進をはかった。この3年間、多くの共同研究が実を結び、多大の成果を挙げることができた。 (1)細胞分裂における細胞骨格の役割:ウニ卵、培養細胞、植物細胞などを対象に、分裂装置ないし紡錘体の微細構造、分子構成、力学的性質、分裂阻害剤や退社阻害剤などの効果も調べ、微小管系、アクチン系が分裂装置の形成、染色体運動や細胞質分裂にどのように関与しているについて多くの知見が得られた。 (2)ニュ-ロンの細胞骨格の役割:軸索、樹状突起、シシナプスの各部における細胞骨格の三次元構築を可視し、各種蛋白(MAO_sなど)の局在、分子構造、分子内機能ドメイン、軸索内輸送の機構を明らかにした。また、標識蛋白分子を細胞内微量注射してその細胞内動態も明らかにした。 (3)細胞運動と細胞骨格線維の動態:粘菌、テトラヒメナ、うに卵からアクチンおよびアクチン結合蛋白質を単離、その生化学性質、機能的な意義を解析した。大腸虫に新しく収縮性線維を見出した。また、ショウジョウバエ胚形態形成時の微小管やアクチンの動態も明らかにした。 (4)細胞骨格調節蛋白の分子機能:チュウブリンのC端可変ドメインの機能や微小管のリゾキシン減受性の機構を明らかにした。微小管の形成や解体の過程を分析し、MAP_sの調節的役割を明らかにした。 (5)細胞膜裏打ちの機能:肝臓より細胞接着装置を端利することに成功し、構成蛋白とその局在を明らかにした。src遺伝子産物やチロシンキナ-ゼが裏打ち蛋白として細胞接着部に濃縮されていることを見出だした。細胞骨格要素と細胞膜との相互作用の場として裏打ちの意義がある。
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