研究分担者 |
大内 徹 神戸大学, 理学部, 助手 (50116191)
高安 秀樹 神戸大学, 理学部, 助手 (00183062)
伊東 敬裕 神戸大学, 理学部, 助手 (00030792)
尾形 良彦 統計数理研究所, 助教授 (70000213)
飯尾 能久 京都大学, 理学部, 助手 (50159547)
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研究概要 |
本研究ではいくつかのワーキンググループ毎に特定の問題について研究を進めると同時に, 計3回, 延べ7日間にわたってシンポジウムを開催し, 様々な分野における研究成果の統合を行った. シンポジウムでは先ず地震学に限らず広く地球科学,天文学,物理学,化学の分野におけるフラクタル並びにカオスの現象を総招し, これらの現象と地震現象との類似点, 相違点についての共通の認識を深めた. フラクタルの概念は元来幾何学的なものであるため, 静的な状態を記述するのには威力を発揮する. したがって, 現象そのものを見る限り, 各分野に見られるフラクタル現象には共通点が多い. しかし, このことがそれらの現象を背後で支配している物理, 化学的な過程に共通性があるということにはならない. そこで本研究の後半では, 現象の記述だけではなく, それらのダイナミックスにも重点をおくこととし, シンポジウムにおいても化学反応や流体運動の非平衝, 非定常現象, 岩石や材料の破壊現象のダイナミックス等が取り上げられた. これらの異なるダイナミックスとフラクタル現象がどのように結びつくか, 未だ明らかでなく, 来年度の研究にまたなければならない. なお, 本年度の研究成果の一部は, 「数理地震学(3)」として印刷中である.
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