研究分担者 |
坂和 正敏 岩手大学, 工学部, 教授 (70093507)
飯田 記子 京都大学, 大型計算機センター, 講師 (70027598)
茨木 俊秀 京都大学, 工学部, 教授 (50026192)
福地 崇生 京都大学, 経済研究所, 教授 (60091922)
折下 功 豊橋技術科学大学, 第7学系, 教授 (90062744)
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研究概要 |
本年度の研究は主として以下の諸点について行われた. (1) 情報ネットワークの構成について, 今後重要な位置を占めると思われる画像情報システムについての最近の研究が, 特にFIVISについて, そのFORTRANプログラムによる処理に関して展望され, 実例が発表された. (2) 情報ネットワークの形成のゲーム理論による接近に関して, 特に, 国内的な産業開発計画などが, 国際的なリスクの波及的な影響を与える場合が多いことに着目し, そのような開発リスクの評価が国内的に独立に行われた上で, そうしたリスクの減少のための有効な国際協力が形成されることを想定して, その有効性評価の基準として, n人協力ゲームの解概念である仁を利用することが提案された. こうした国際協力の有効な形成を実現するためには, 情報の適正さを公平に保持しながら国内的なリスクの評価情報を交換し合うことが必要であり, 気象・水質・大気等の国際的な情報のネットワークを形成することが必要である. しかしそれには又, 国内的なリスク概念の斉一的な形成がなされねばならない. 本研究はこのような視点から, そのために必要な分析ツールとしてのリスク関数を提供するものである. (3)都市情報システムの産業的影響についての動学研究に関しては, マクロ計量モデルを用いて, 国際市場における日本の地位の上昇が首都圏の人口増加と地価上昇を引き起すというメカニズムが解明された. この研究は投機的行為の発生メカニズムの解明までには至っていないが, その基礎となる経済的因果関係を明らかにすることによって, 情報操作上の機能が投機を生み出すに至る背景を明らかにしていると思われる.
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