研究課題/領域番号 |
62300015
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
稲賀 敬二 広島大学, 文学部, 教授 (40033469)
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研究分担者 |
正法地 孝雄 広島大学, 総合科学部, 教授 (00033910)
頼 祺一 広島大学, 総合科学部, 教授 (50033494)
小林 芳規 広島大学, 文学部, 教授 (10033474)
坂本 賞三 広島大学, 文学部, 教授 (20024903)
佐藤 仁 広島大学, 文学部, 教授 (70044245)
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キーワード | 瀬戸内海 / 東西、南北交流 / 内海文化学 / 瀬戸内の言語・文学 / 瀬戸内の歴史・考古・地理 / 瀬戸内の学問・学者 |
研究概要 |
初年度当初からの基本計画に従い、最終年度の次の作業を行った。 (1)各グル-プの分担領域内での課題整理。(2)各分担領域の課題を踏まえた総括。(3)前記二者((1)(2))の研究の活字化と出版。 (1)については、昨年までの分担者全員集会の報告・討議を土台として、各分担領域の研究を深めた。 「言語」領域では、一昨年の瀬戸内西部、昨年の中部と全域とのかかわりに続いて、本年は東部の性向語彙のまとめが行われた。 「文献調査」「宗教・思想」領域では、一昨年の宇和島、昨年の備後地区での調査を軸にして、御調八幡宮の新資料はじめ、調査研究が続けられ、「近世俳壇」についても、句集の分析から文化交流の実体を明らかにする作業が行われた。 「考古学」「歴史学」の領域では、石器原材・土器型式についての、一昨、昨年の全体集会での報告がまとまった。また、王朝から近世に至る内海の交通・軍事の面では、日振島の資料を始め、純友と中央政治、能島村上氏と秀吉の政策などが明らかにされた。近世の都市・農村の問題では、幕府の巡見、年貢増徴をめぐる東と西の関係の研究が深められた。 「地理学」領域では、島嶼部の人口推移、人口推移に伴う都市の同郷團体など、現代の動向がまとめられた。 資料をデ-タベ-ス化する体制もほぼ整ったので、今後は以上の研究成果と資料の継続的な蓄積とその利活用が軌道にのるであろう。 (2)については、「瀬戸内海における東西、南北交流ー総括としての『内海文化学』序説」をまとめ、瀬戸内海研究から世界の内海文化研究への今後の課題と期待にふれた。この総括の論を冒頭に据え、(1)の主要な成果を「研究成果報告書」に収めることによって、(3)の作業の一つのまとまりをつけた。以上、当初の計画をほぼ予定通り完了したと考える。
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