研究分担者 |
菅野 覚明 東京大学, 文学部, 助手 (70186170)
黒住 真 東京理科大学, 工学部, 講師 (00153411)
西村 道一 茨城大学, 人文学部, 助教授 (30114599)
高島 元洋 お茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (90127770)
相良 亨 共立女子大学, 文芸学部, 教授 (00011263)
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研究概要 |
1.テクストに密着し, その読み・解釈を通して, 当該テクストにおける倫理思想に関わる諸概念を取り出し, テクストとの関連において概念内容を整理するとともに, 相互の関連を明らかにする試みとしては, (1)古事記をめぐる研究, (2)お伽草子をめぐる研究, (3)伊藤仁斎の諸著作をめぐる研究, (4)歎異抄をめぐる研究の四つの個別研究が進行中である. 2.日本倫理思想史の方法概念および基礎範疇に関わる研究としては, (1)道・天・理・自然をめぐる相良亨の諸論考が公表された. また, (2)神(まれびと, 崇り神, 祀る祀られる神など)めぐる佐藤正英の論考および古学に関わる清水正之, 菅野覚明の論考が報告され, 討議された. 3.隣接学問としての民俗学, 就中折口信夫との関わりについては, 基礎的な整理を施しそれを解釈するとともに, 佐藤正英の論考が公表された. 4.テクストに関する基礎研究としては, 闇斎学派の浅見絅斎詩文集の写本に関する論考が報告され, その本文校訂が公表された. 5.解釈研究において提出された方法概念・基礎範疇に実証的な基盤を与えるため, 上記1〜4に並行して, 基礎資料の収集, 整理を体系的に行なってきた. 資料の分類・整理およびテクストの構造解析には, パーソナルコンピューターの有効利用を追求した. 当該年度においては, (1)儒教関係の研究文献目録作成, (2)仏教関係テクストの行検索用ファイルの作成, (3)近代哲学思想テクストの索引作成用ファイルの作成などに着手した. (1)については, 戦後公刊された論文一覧データの約四分の一を入力終了, (2)は道元の永平広録全文をテキストファイル形式で入力終了, (3)では, 西田幾多部の「善の研究」を取り上げ, データ形式設計等を終えて, 現在約半分を入力済みである.
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