研究課題/領域番号 |
62301008
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
美学
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
大宮 誠 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (90017129)
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研究分担者 |
河村 譲二 武蔵野音楽大学, 音楽学部, 専任講師
原田 宏司 広島大学, 学教教育学部, 教授 (70033636)
KAWAMURA Joji Musashino Academy of Music, Tokyo, Lecturer
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | 音楽作品 / 様式の変化 / 交響曲 / ディヴェルティメント / 鍵盤ソナタ / 古典派 / ソナタ形式 / 様式分析 |
研究概要 |
1.様式分析の方法論(大宮誠) 音楽における様式転換の美学的考察は、作品の様式に関する的確な分析方法が必要である。従来の方法には、局部的偏向があった。大宮は、ヤン・ラルー(ニューヨーク大学教授)との共同研究により、膨大な量の英文原稿から内容を精選して、日本で最初の「総合的様式分析の方法と範例」を出版し多くの研究者に美学的基礎を与えた。 2.ヨーゼフ・ハイドンの管弦楽ィヴェルティメントの様式変化(大宮誠) ハイドンの管弦楽用ディヴェルティメントは、1760年前後に作曲され、その後25年間中断した。1786-90年の間に作曲された一連のリラ・オルガニザータのための作品には、明確な様式変化が認められる。大宮は、これら一連のリラ楽曲について、成立事情、資料研究、様式研究を検討し、世界で最初の著者を準備した。 3.ドメニコ・スカルラッティの鍵盤ソナタ(原田宏司) ドメニコ・スカルラッティの鍵盤ソナタは500曲を越すが、大部分は作曲年代が不明である。原田は、昭和62年度に30曲の"Essecizi"曲楽の資料研究をおこなって作曲年代を推定し、昭和63年度に様式研究をおこなって、他の鍵盤ソナタの様式判断の中軸を確定した。 4.サンマルティーニの交響曲におけるソナタ形式(河村譲二) 河村は既に、サンマルティーニの交響曲におけるソナタ形式について、展開部の構造に関する研究を発表した。今回は、呈示部と比較しつつ、再現部の構造をモデル化し、様式転換に果したサンマルティーニの貢献に関して論文をまとめた。
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