研究課題/領域番号 |
62301026
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
森岡 清志 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (50125358)
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研究分担者 |
江上 渉 東京都立大学, 人文学部, 助手 (50213533)
町村 敬志 筑波大学, 社会科学系, 講師 (00173774)
松本 康 名古屋大学, 文学部, 講師 (80173920)
園部 雅久 上智大学, 文学部, 講師 (00154716)
金子 勇 北海道大学, 文学部, 助教授 (50113212)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 都市的生活様式 / ライフスタイル / 共同処理 / 専門サ-ビス / 住宅階層 / 高学歴ホワイトカラ- |
研究概要 |
研究目的は、都市的生活様式とライフスタイルの関連を、理論的かつ実証的に明らかにすることであった。理論的側面については、初年度に8回の研究会をもち、都市的生活様式を都市生活における共同問題の共同処理に関する原則と規定し、専門処理への高度依存が現状における原則となっていることを確認した。またライフスタイルは、個人の生活における個別的課題の処理に関し、財を選好的に整序するパタンとして把握することが適当であると判断された。ここから、都市的生活様式とライフスタイルの関連は、諸個人の生活にみられる専門サ-ビスへの依存と、専門サ-ビスの主体的選好的利用という二つの側面に注目することによって明らかにされるものと推定され、実証的研究もこの点に焦点を合わせることになった。 調査は、62年度〜63年度に練馬区光が丘の集合住宅地でまず施工された。いわゆる団地の方が、共同問題も見えやすく共同処理の過程も調べやすいと判断したためである。予想外の結果は、公団分譲・公団賃貸・都営の三種の団地間に、住宅階層とも呼ぶべき格差が存在し、共同処理のしかたにも差異がみられたことであった。ライフスタイルは基本的には学歴や態度決定地のような文化的要因との結びつきが強かったが、それでも住宅階層との関連を無視できず、諸個人の資産とライフスタイルとの結びつきを明らかにする必要にせまられた。63年度は、団地間の差異とともに、地域間の差異にも関心を拡げ、東京の下町、山の手、多摩地区の比較をおこなうため、台東・杉並・多摩の三地点で調査をおこなった。また63年度末から、資産とライフスタイルの関連を見るために、偏差値の異なる4年生大学の出身者に対する調査をおこない、高学歴ホワイトカラ-内部に、明らかに階層分解の生じていることを確認した。これらの調査結果の要約を報告書にまとめている。
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