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1987 年度 実績報告書

乳幼児における道徳性の発達に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62301035
研究機関広島大学

研究代表者

藤井 敏彦  広島大学, 学校教育学部, 教授 (10033630)

研究分担者 石川 正和  広島女子大学, 家政学部, 教授 (50024477)
丸尾 譲  広島女子大学, 家政学部, 教授 (80084135)
横山 明  愛知県立女子短期大学, 教授 (40086153)
田代 高英  福岡教育大学, 教育学部, 教授 (10036890)
荘司 雅子  聖和大学, 教育学部, 教授 (20078869)
キーワード道徳性の発達 / 集団保育 / 当番活動 / 班活動 / 集団づくり
研究概要

昭和62年度の研究は,二つの研究グループ間にメンバーの一部変更があったほかはほぼ当初の研究実施計画に従って進められた.
まず全体会議(1987,6)を開いて研究体制を確立した上で,教育学・心理学及び幼児教育学の三つの面から「道徳性」の概念のとらえ方を再検討し,本研究グループとしては道徳を従来のように単なる「内面性」の問題に一面化することなく,また「宗教」や「礼儀作法」といった広狭二つの概念とも区別し,行為・行動の発達との関連で捉え,他との交わり能力など社会性の発達,集団性の発達と統一的に捉えるという共通の理解に達した. 換言すれば乳幼児における道徳性の発達をこれまでの訓練主義や児童中心主義でなく,個と集団の統一,意識と行動の統一,指導と発達の統一という観点から捉えるという立場である.
この共通の理解に立って理論研究グループはコメニウスからルソー,ペスタロッチー,フレーベル,モンテッソーリへと発展した近代ヨーロッパの幼児教育学と,ピアジェ,ヴィゴツキー,コールバーグらの現代心理学とにおける道徳性についての見解の史的・理論的分析に着手している.
実践研究グループは広島市と札幌市の保育園を対象として集団保育における乳幼児の道徳性の発達を実践的に解明しようと試みている. その中で無道徳→他律→自律の段階的発展といった従来の道徳性の発達観とは異なって,集団保育では乳児期から大人と子ども,子ども同士という二重の集団関係が存在し,早期からそれらの相互作用が行なわれていること,また保育者の指導の下で乳児といえども集団における活動(例えば当番活動)を通じて他者と交わりつつ,新しいきまりや価値を創り出していく活動主体・道徳性獲得の主体となりうることが証明されてきている.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 荘司雅子: 「研究紀要第17号」(日本教材文化研究財団). 17. (1988)

  • [文献書誌] 田代高英: 「キリスト教保育」(キリスト教保育連盟). 6,7Month. 6-12 (1987)

  • [文献書誌] 中川仲子;山本理絵: 日本保育学会第41回大会研究論文集. (1988)

  • [文献書誌] 石橋由美: 日本保育学会第41回大会研究論文集. (1988)

  • [文献書誌] 石川正和;三原征次: 活動領域の指導(保育幼児教育体系第2巻):保育実践概念としての「しごと」しごとの指導の基本. 277 (1987)

  • [文献書誌] 藤井敏孝;高田潔;諸岡康哉;三原征次: 乳・幼児の集団づくり. 250 (1999)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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