研究課題/領域番号 |
62301039
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
鈴木 健一 近畿大学, 教職教育部, 教授 (20154536)
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研究分担者 |
奥田 康弘 中央大学, 文学部, 教授 (20060816)
吉田 寅 立正大学, 文学部, 教授 (40174940)
野口 鐡郎 筑波大学, 歴史人類系, 教授 (20017726)
磯部 武雄 国士館大学, 文学部, 助教授 (80119065)
多賀 秋五郎 国士館大学, 文学部, 教授 (10054892)
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キーワード | アジア教育史 / 儒教教育 / キリスト教 / ボン教 / 仕事経験教育 |
研究概要 |
昨年度までの研究成果をもとに、アジア諸国の教育の歴史的流れの中で、歴史的影響がアジア諸国の教育の現状に、どのような特色を表明してきているか、そして、どのような問題を生じているかに焦点をあて研究をすすめた。特に最終年度にあたる今年度は、一応のまとめを得るべく、東アジア、北・中央アジア、東南アジアの三地域について、研究分担者相互の構造的・統一把握のために、10月29日に全員による研究集会を開催して、活発な意見交換を実施した。その方向に従って次のような成果を得た。 1.東アジアについては、古代中性以来の儒教教育思想の系譜を女子教育・都市教育というような具体面から探り、さらにキリスト教思想の流入について考察した。そうした歴史的流れの上にたって、第二次世界対戦時における中国の教育の実態を探り、それが、現在の中国及び台湾の教育上にどのような発展となっているかを、主に教科書問題そして放選教育の面を中心に検討を加えた。 2.北・中央アジアについては、この地域の民族思考の中心となっているボン教に焦点をあて、11世紀における弾圧後の再興をもとにした学統学説の発展と特色を明らかにした。また近現代における特色として、内蒙古に対する日本の教育政策の実態とその影響を検討した。 3.東南アジアについては、特に、これらの地域の諸民族が第二次世界大戦後の独立によって、どのような民族の教育体制を創設しているかに焦点をあて、具体的に華人会館を中心とした中国系の人々の教育振興策、そして、インドにおける仕事経験教育の実態について調査研究をすすめた。
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