研究課題/領域番号 |
62301042
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研究機関 | 国立歴史民俗博物館 |
研究代表者 |
小島 美子 国立歴史民俗博物館, 民俗研究部, 教授 (20183337)
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研究分担者 |
山本 順人 筑波大学電子情報工学系, 助手 (30111090)
桜井 哲男 国立民俗学博物館, 第5研究部, 助手 (90110080)
八重樫 純樹 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 助教授 (30006358)
山口 修 大阪大学, 文学部, 助教授 (20061583)
藤井 知昭 国立民族学博物館, 第4研究部, 教授 (70044740)
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キーワード | 民謡分類法 / 民謡分類原理 / 民謡のデータベース / 民謡の検索 |
研究概要 |
昭和62年度には日本と諸民族の民謡分類法を検討し、文化庁の全国民謡緊急調査の分類が、日本民謡の分類法の一応の歴史的帰結であることを明らかにするとともに、通文化的な民謡分類原理をたてることは、基本的に問題があること、データベースの情報検索に必要な項目と民謡分類は別の次元の問題であることを明らかにした。今年度はまず民謡の検索について討議するとともに、民謡情報資料の構造分析を行った。その際現在とりあえず民謡のぼう大な資料が揃っているのは、文化庁の全国民謡緊急調査であり、全国的にほぼ同じフォーマットによっているこの調査の調査票を、デーテベースの原データにするのがもっとも適切であることが確認された。それにより今回の民謡データベースの設計に枠がはめられる形になったが、これらに基づき、具体的にこの調査票フォーマットの各項目を地理的空間、対象内容、隣接情報という視点によって整理してみた。この対象内容はさらに場、ヒト、ウタの下位区分を行っている。その結果を整理して第1次台帳案を作成し、さらに細部を手直しして第2次台帳案を作成した。これらの実際の作業はワーキンググループで行ったが、この第2次台帳案によって研究分担者全員が試験的にデータ作成を行い、問題点を抽出し、討議の結果第3次台帳を作成した。これらの台帳案については研究成果報告書に例示した。これに基づき、千葉県の民謡緊急調査の調査票を選び、350曲のデータ試行作成を行った。 このようにして一応民謡データベースのデータ試行作成に至ったが、実際には5万曲以上と思われるぼう大な民謡をデータベース化するためには、原データをすべて確保できるか、また原データの情報をできる限り盛り込もうとするこの形が可能かどうかなど問題が多く、民謡のデータベース化については今後さらに共同研究を継続してゆきたいと考えている。
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