研究分担者 |
西坂 靖 財団法人三井文庫, 研究員 (50172648)
菅原 憲二 愛媛大学, 法文学部, 助教授 (00162850)
久留島 浩 千葉大学, 教育学部, 助教授 (30161772)
小川 保 豊橋技術科学大学, 建設工学系, 助手 (30177133)
朝尾 直弘 京都大学, 文学部, 教授 (20025018)
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研究概要 |
62年度の研究は, 交付申請書の研究目的・研究計画にもとずいて実施され, 以下のような成果をあげた. 1.研究目的の中心である「京都冷泉町文書」(中京区室町通二条上ル・松井隆治氏所蔵)の近世部分の翻刻作業は, ほぼ予定通り全体の約三分一を完了させた. 63年度もひきつづき, 作業をすすめる計画である. 2.松井隆治家所蔵の第2次分の文書群については, 同家の都合もあって, 研究期間中に整理作業を実施することは不可能となった. 3.これに対して, 室町通り沿いを中心とする町々の所在調査では多大な成果をあげることができた. なかでも, 次のような文書群を発見し, 一部整理作業に着手した. (1)御池之町町有文書.(2)鏡屋町・横江保三氏所蔵文書. (3)清和院町・種池比良夫氏所蔵文書.(4)中長者町室町西入ル・林駒夫氏所蔵文書. これらは, いずれも近世京都の町共同体に関する未発見の史料であって, 本研究の目的を遂行するうえでの貴重な素材となるものである. 次年度も, 室町通りを軸とする中京区, さらには室町通りとの関係が深い西随地区の関連史料の所在を調査する計画である. またこれらの調査の成果を公表するための具体的措置を検討中である. 4.本研究に関する直接の研究成果はまだ一部分しか公表されていないが, 近世大坂や江戸をふくめ, 深くかかわりのある論点に関しては, 研究分担者論文・著書のかたちで, いくつかの成果を業績としてあげることができた. (裏面のリスト参照)今後も, 京都以外の素材をもふくめて, 当該テーマに関する研究活動を強化する予定である.
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