研究分担者 |
大桑 斉 大谷大学, 文学部, 教授 (90081942)
横井 清 富山大学, 人文学部, 教授 (30158349)
高沢 裕一 金沢大学, 文学部, 教授 (30019301)
田中 喜男 金沢経済大学, 経済学部, 教授 (50097391)
楠瀬 勝 富山大学, 人文学部, 教授 (30018973)
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研究概要 |
研究費交付の内定にともなって早速打合せ会をもち,初年度の研究会と合同史料調査についての計画を立てるとともに, 各研究分担者の当面の問題関心と史料収集などについて意見の交換を行なった. 各研究分担者は,分担する研究課題に即して研究・調査に従事したが, 全体の研究会と史料調査は下記のとおりである. なお, 研究会と合同史料調査では,その都度打合せ会をもった. 1.研究会〈報告者と題名〉 (1)木越隆三;中世・近地の百姓論について (2)深井甚三;近世宿場町の景観と構造 (3)松浦義則;中世越前の轆轤師 (4)深井甚三;幕藩制社会と渡船場 (5)佐藤圭;中世の資財雑具について 木越は,研究史を整理するとともに残された諸課題について問題を提起し深井は, 従来交通史の分野ではほとんど利用されることのなかった史料(分間図など)を用いて新しく問題を解明し, 松浦もまた史料吟味を通して戦国大名の轆轤師掌握に新知見を加え,佐藤は,文献と考古学的遺物を総合的に考察するという新しい方法によって中世民衆の生活実態を明らかにした. 2.合同史料調査 (1)小浜市史編さん室 同市立図書館(含補充調査) (2)三国町立資料館など若狭は, 北陸3県のうちでも中世へ近世初期の史料が大量に残存している地域であり,研究課題からしてまず第一に調査すべきであると考えた. 酒井家文庫の藩政史料をはじめ,初期豪商・廻船問屋・村役人・鋳物師など特徴ある文書を合わせて9家分,約1700点収集し,写真版を作成するとともに全文書の目録も作成した. 三国もまた,中世以来港町として栄えた地であるので,三国町立資料館で収集されている廻船問屋・石屋などの文書を調査し,一部写真撮影を行なった.
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