研究分担者 |
早坂 真理 茨城大学, 教養部, 助教授 (80164929)
林 忠行 広島大学, 法学部, 助教授 (90156448)
永原 陽子 千葉大学, 教養部, 助教授 (90172551)
池田 嘉男 千葉大学, 教育学部, 教授 (10006554)
南塚 信吾 千葉大学, 文学部, 助教授 (50055315)
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研究概要 |
1.本年度は, 7月, 10月, 12月に研究参加日全員の合宿研究会を持ち, 11月には東欧史関係の部会を持ち, 研究活動は精力的に行われた. また, 史料の収集も比較的順調の進んだ. 62年7月 方法論の他, バスク, ユーゴスラヴィアのアルバニア人, ポ -ランドのウクライナ人, ジプシー, ウスタシャなどの問題を検討. 62年10月 イタリア, チェコスロヴァキアのマイノリティ問題, 日本に おける外国人問題を検討. 62年11月 ハンガリー, ロシアにおけるマイノリティ問題を検討. 62年12月 アルザス,ブルターニュ問題, アメリカにおける移民問題を 検討. 2.西洋史におけるマイノリティ問題の現状と史的起源については, 多くの専門家の報告を受けて, かなりの知見を得ることができた. その中で重要な点は, マイノリティ問題といってる時代的・地域的に性格を異にするかと, 特に19世紀の東欧を中心とするマイノリティ問題と, 今日の西欧などにみられるそれとは区別されるべきこと, そして今日の西欧やアメリカでのマイノリティ問題が再び東欧にも影響を及ぼしていることなどが, 確認されてきている. 3.そのような知見をつうじて, いわゆるネイション・ステイトなるものが, あくまでも人間社会においては, その一定の発展の時期に一定の地域に登場したものであるとの確信を深くし, それに囚われない歴史の構想を追求することの重要性を認識しつつある.
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