研究分担者 |
溝口 一雄 広島修道大学, 商学部, 教授 (30030696)
西澤 脩 早稲田大学, 商学部, 教授 (50063467)
高松 和男 創価大学, 学長 (70063865)
小川 洌 早稲田大学, 商学部, 教授 (10063413)
會田 義雄 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (30050967)
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研究概要 |
本研究は, (1)世界各国における会計学の教育と研究の現状を調査し, 社会・経済環境の差異や産業の発展段階によって会計職態にどのような差異があり,会計学の教育と研究にたずさわる人々の関心にどのような差異があるかを明らかにすること,及び(2)国際間の財務報告・監査の諸基準にどのような差異があり,国際的調和化がどのように進められているかを明らかにすることを目的とした. 本年度は62年10月7日から10日まで京都市で開催された第6回国際会計教育会議に焦点をあわせ,それまでの期間は資料収集の方法について,またその後の期間は資料整理の方法について研究を進めた. 会議期間中の資料収集は,国際会議の主題にあわせ,(a)社会・経済環境の差異と会計教育,(b)社会・経済環境の差異と会計職能,(c)産業の発展段階と会計教育及び研究 (d)高度技術社会と会計教育及び研究,(e)財務報告及び監査の国際的調和化,(f)財務ディスクロージャーの促進の6領域について行われた. 各国代表の報告と討議から,(1)各国とも経済発展にともない会計専門家の著しい不足という事態に直面しており,有能な会計専門家の育成が大きな課題となっていること,(2)各国の歴史的背景や慣習等の特質を認識し,各国の置かれた環境のもとで固有の社会的ニーズに対応した会計教育や会計システムの整備充実を図ることが重要である反面,会計学を世界的学問として確立させることが重要であることが知られた. これらの調査結果の概要は,「企業会計」昭和62年12月(第39巻第12号)に発表した. 当年度の研究は昭和63年度の研究の準備段階となるものであり,所期の目的は達成されたものと考えている.
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