研究概要 |
本研究は, 建設計画のある次期大型加速器のための検出器系を, 測定器の基礎開発も含め具体的設計案を作り, 日本の高エネルギー物理の将来計画の一つの資料とすることを目的とするものである. 初年度は, まず夫々の次期加速器における物理テーマを整理検討し, 測定器に要求される諸条件を明らかにするため, 東北大学, 東大核研, 大阪大において各機関の分担者による打合せを行ない各分担者の研究課題の内容を明確にし, 夫々の問題を明らかにした. 各機関の研究課題は, (1)東北学院大, 東北大, 核研, 早大, 検出器の基礎開発 (2)KEK, 東大, 都立大, 農工大, シミュレーション解析 (3)筑波大, 阪大, 名大, 佐賀大, 検出器の比較検討 (4)KEK, 京都大, 広島大, 奈良女子大, 神戸大, データ収集, 計算機系 特に, 検出器の基礎開発においては, 東北学院大, 早大は既存の装置による室温液カロリメーターの特性の研究, 東北大学ではテスト用カロリメーターを試作し, 基礎特性テスト準備を行なっている. 1月には分担者及び関係者による研究会を仙台にて開催し, 高エネルギー物理学の将来計画, 各分担者の研究進展状況, 63年度の計画の検討を行なった. この計画は63年度で終了する予定であるので, 各機関の研究を63年11月をメドにまとめること, 又, 全体のまとめ, 成果報告をするために12月に分担者全員による研究会を計画することにした.
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