研究分担者 |
森脇 俊道 神戸大学, 工学部, 教授 (00031104)
古川 勇二 東京都立大学, 工学部, 教授 (10087190)
伊東 誼 東京工業大学, 工学部, 教授 (60016441)
吉田 嘉太郎 千葉大学, 工学部, 教授 (80174960)
斎藤 勝政 北海道大学, 工学部, 教授 (40001169)
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研究概要 |
本研究は, 生産分野における技術者の持つノウハウおよび経験則の収集,分析を行ない, これら知識の統一的表現および知識ベース化を検討し, 生産関連の一般的, 専門的知識の獲得および表現の方法論を確立しようとするものである. そのため, 本年度は, 下記の項目について研究を行なった. 1.機械部品および金型の機械加工に関する知識の収集 金型関連の企業および研究所の生産技術者に対するインタビューを行ない, 金型の機械加工, 特に切削加工に関するノウハウおよび経験則の収集を実施するとともに, これらの知識の分析を行なった. この結果,宣言型, 処理型, デシジョンテーブル型など, 各種の知識が金型の機械加工に適用されていることが明らかとなった. また, これらの知識には, 体系化されておらず, 断片的な経験則が含まれていることが理解された. 2.組立に関する知識の収集 工作機械, 測定機, ビデオ関連機器など組立精度が要求される製品に対して, その組立工程に関する知識の収集および分析を行なった. 特に, 組立精度が組立順序および検査工程に与える影響について検討した. また, 精度の保持に必要な調整工程に関する知識についても考察した. 3.知識の表現方法の検討 1.および2.で収集した知識の表現方法について検討した. 収集した知識の一部を, プロダクションルール, 述語論理, フレーム, セマンティックネットワークなどの代表的な知識表現方法で記述し, 各表現方法の特徴を検討した. この結果, これら既存の表現方法では, 機械加工および組立関連の知識全てを統一的に記述するのは困難なこと, 熟練生産技術者のもつ知識には相当曖昧な内容が含まれていることが明らかとなった.
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