研究概要 |
回転場の流動機構について, 役割分担を研究組織の欄の通りとしたが, これらは互いに関連する分部がかなりあり, 相互に協力する必要があった. そこで研究内容を, (1)回転2円筒,その他容器内回転体すきまの流れ, (2)管内旋回流, (3)管軸中心に回転する円管内の流れ, (4)静止流体中での回転物体のまわりの流れ, (5)一様流中の回転体のまわりの流れ, (6)コリオリカ場の流れ, (7)エルボや管路の曲りによる旋回流の発生, (8)旋回噴流および〓渦, (9)機器内旋回流, (10)回転流の可視化法および測定法, の10項目に分類し, 各分担者はこの中のほぼ2項目程度を担当することとした. 今年度は5回(名古屋4回,東京1回)の研究打合せ会を開催し, 以下の話題提供があった. 「回転同心円筒間の流れの遷移(独立に回転する二重円筒間の流れ, 内円筒のみ回転の場合の流れ)」(大路通雄)「同心回転二球間のすきまの流れ(トルク係数, 超臨界の流れスペクトル進化による乱流遷移)」(中林功一)「空間曲リディフューザに関する研究(コイルディフューザ,U字形および蛇行ディフューザの性能と内部流れの研究)」(清水幸丸)「空調用回転圧縮機内のすきま流れと熱移動(冷凍機油の流動特性, ローリングピストン形回転圧縮機の漏れ損失および吸気加熱)」(清水孝)「流体中で回転する軸対称物体の層流境界層(静止流体中で回転する球のまわれの層流境界層)」(山辺春雄)「回転軸対称体における境界層の乱流遷移(静止流体中の回転物体上および一様流中の回転円すい体上の境界層の乱流遷移)」(小林陵二)「容器内の回転円板・回転円すい体による流れの遷移(回転円板と静止円板間の流れの安定性解析)」(伊藤基之)「管内旋回流における渦崩壊現象(渦崩壊形態に関する理論と実験との比較)」(末松良一), 以上の内容に関して研究の経過およびそれに関連する国内国外の研究動向が報告され, これについて討論を行った.
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