• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

追波中における船の転覆機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62302036
研究機関大阪大学

研究代表者

浜本 剛実  大阪大学, 工学部, 教授 (30107130)

研究分担者 本田 啓之輔  神戸商船大学, 商船学部, 教授 (00031427)
貴島 勝郎  九州大学, 工学部, 教授 (90038042)
烏野 慶一  北海道大学, 水産学部, 教授 (80031467)
多田納 久義  大阪大学, 工学部, 助手 (00029042)
長谷川 和彦  大阪大学, 工学部, 助教授 (60106804)
キーワード安全性 / 転覆 / 復原性 / 追波
研究概要

大きな追波中を航行している船の復原力は波と船との相対位置に関係して変動し、船体中央が波の頂にあるとき、静水中のそれに比べて大幅に減少する。この復原力の減少量と船の転覆との運動力学的関係を調べるために、本年度は波長、波高及び船型が復原力減少に及ぼす影響を10種類の船型について調べ、その減少量が最大となる波長の追波中を航行している船のメタセンタ-高さGMと船速をパラネメ-タとして、船が転覆に至るまでの運動のシミュレ-ション計算を各船型について実施し、次の結果を得た。
(1)船の長さと等しい波の頂に船体中央があるとき、その静水中の復原力に対する減少量は船のフリ-ボ-ドが小さく、船体前後のフレアが大きいU型船で大きく、V型船型で小さくなる傾向がある。
(2)波長が船の長さと等しく、波高波長比が1/20の追波中でシミュレ-ション計算を実施した結果、メタセンタ-高さが小さくなる程、また船速が大きくなる程、船は転覆し易く、復原力減少の大きい船型が転覆し易い傾向がある。
(3)特に船体についてはその前後のフレアの小さいV型船は追波に対して強いが、U型船では横波基準(A562)を満足している船でも追波中で転覆することがある。
尚、本シミュレ-ション計算は没水部船体に働くフル-ド・クリロフ力、縦運動に関する田才の実用式、操縦運動に関する井上の実用式及び横揺に関するN係数を用いて行なった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 浜本剛実、白井徹: "Study on ship motions and capsizing in following seas(2nd Report)" 日本造船学会論文集. 第165. (1989)

  • [文献書誌] 浜本剛実、長谷川和彦: "追波中の船の転覆現象のコンピュ-タ・アニメ-ション" 関西造船協会・船舶流体力学研究会シンポジウム. (1990)

  • [文献書誌] 浜本剛実、白井徹: "An analytical approach to Capsizing of a ship in following seas." Fourth International conference on Stability of ships and Ocean Vehicles. (1990)

  • [文献書誌] 多田納久義、脇山典広: "On the pure loss of stability of ship in a foollowing sea" Fourth International conference on Stability of ships and Ocean Vehieles. (1990)

  • [文献書誌] 鳥野慶一、米田国三郎、蛇沼俊二: "低速時における主船体操縦性流体力の新しい数学モデルについて" 関西造船協会誌. 209号. (1989)

  • [文献書誌] 鳥野慶一、米田国三郎: "ある漁船模型の風圧力とその解析モデルについて" 関西造船協会誌. 212号. (1990)

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi