研究分担者 |
増田 陳紀 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (00016700)
田村 武 京都大学, 工学部, 助教授 (30026330)
依田 照彦 早稲田大学, 工学部, 教授 (70112993)
吉田 博 金沢大学, 工学部, 教授 (70019727)
林 正 長岡技術科学大学, 建設系, 教授 (40029145)
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研究概要 |
本研究は,スーパーコンピュータの出現が従来では考えられなかったような大規模な計算を可能にしつつあることを背景として,土木分野における非線形現象を解明するための計算力学手法を見直し,その実用化を図ることを目的としている. 初年度は非線形計算力学および計算機環境の現状把握と問題点の整理を目標に研究を進めた. 1.非線形計算力学に関する現状および問題点の把握: 幾何学的非線形問題,材料非線形問題,動的問題,流体ー構造系・地盤ー構造系の相関問題など,非線形計算力学の理論,解法,および土木分野における適用に関する問題点を抽出し,整理した. 非線形解析はその適用の仕方によって得られる解が大きく異なっていくるなど構造系の非線形特性や解析法の内容に関する予備知識を必要とするが,設計開発などの実務面ではそのような予備知識の十分でない技術者でも汎用コードにより非線形解析を行っている. したがって非線形解析に関する大学教育や企業内教育の在り方も問題となること,などさまざまな問題点が明らかにされた. 2.構造工学における計算機利用と数値解析に関するアンケート調査: 上述の問題点に関する現状とその動向を正しく把握することを目的として,土木の構造工学分野に係わる企業,官公庁,大学で,計算機を利用した設計研究,技術開発,教育などに携わっている人々を対象として,標記のアンケート調査を実施した. 個々の問題点に対する実情や見解は回答者の計算機環境や業種,職種などによって相対的に異なるため,関連する設問を加え,機関ごとに設計,研究開発,電子計算機の各部門へ調査票を配布した. 本年度末に回答を回収し,その整理を進めている.
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