研究分担者 |
塩月 善晴 山口大学, 工業短期大学部, 教授 (10038234)
日下 達朗 山口大学, 農学部, 助教授 (50038238)
藤原 輝男 山口大学, 工学部, 教授 (40035019)
小椋 正澄 高知大学, 農学部, 助教授 (40036736)
前田 和美 高知大学, 農学部, 教授 (30036719)
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研究概要 |
昨年12月16日, 高知大学農学部で各分担者との研究打ち合せを行った. (前田)は東南アジアの作物栽培システム概観を示し, 栽培システムに関する統一用語の提案を行い, さらに不明地域の資料収集に努力している. (藤原・南)は以前にもフィリピンの山岳地農業の調査をしているが, 藤原は本年1月4日から1月15日までフィリピンのルソン島北部高地, 及びミンダナオ島南部高地の山岳農業の実態を再度調査してきた. また南は本年1月24日から29日までタイの東北部高地, 及び北部高地の山岳焼き畑農業地帯の実態調査を行い土壌保全の重要性を再認識してきた. 栽培システムに関する成果の一部は, 本年1月の第5回国際土壌保全会議で発表した. (小椋)は以前に発表した一降雨毎の土壌流亡量予測式の土壌係数について研究を進め, 土壌密度と粒径分布が最も土壌係数に関連することを確かめている. (深田)は土壌侵食の第一段階である雨滴の土粒子剥離・飛散作用を実験的に研究した. 雨滴の衝突による剥離量は浅い表面水の存在で増加し, この原因は雨滴衝突時に水中に生じる空気球にあることを証明した. また表面水がない場合の土粒子の粒径別飛散距離は指数分布型であり, 飛散角度はΓ分布型であることを見いだしている. (日下)は土壌侵食量の大部分は地表薄層流に起因するとして流量と土壌流亡量との関係式を発表していたが, さらに直接降雨強度との関係を求めるため, 山口大学農学部の野外圃場での観測を行っている. (細山田)は宮崎大学農学部の観測圃場で圃場の畝立てによる土壌流亡量変化を観測中である. (塩月)は危険降雨の予測面から気象学的研究を進め, 新しく降雨メカニズムのモデルを提案した.
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