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1988 年度 実績報告書

南北大東島のサンゴ礁段丘からみた第四世紀地殻変動の特性

研究課題

研究課題/領域番号 62302062
研究機関横浜国立大学

研究代表者

太田 陽子  横浜国立大学, 教育学部, 教授 (80017714)

研究分担者 木庭 元晴  関西大学, 文学部, 助教授 (40141949)
河名 俊男  琉球大学, 教育学部, 助教授 (60044955)
米倉 伸之  東京大学, 理学部, 助教授 (30011563)
大村 明雄  金沢大学, 理学部, 助教授 (70019488)
キーワード南・北大東島 / サンゴ礁段丘 / U-series年代 / ESR年代 / 隆起環礁 / 第四紀地殻変動 / 最終間氷期 / 隆起速度
研究概要

1988年6月に横浜において全員による研究会と聞き、昨年度の北大東島の調査結果の検討と本年度の南大東島の調査予定の打合わせを行なった。北大東島については11個の現地性試料について118±4〜133±6KAというウラン系列年代が得られた。すべての試料が最終間氷期最盛期 (アイソトープステージ5e) に当ることが確認された。北大東島の現地性サンゴ化石産出の上限高度は6.3mである。したがって、当時の海面高度を+5〜6mという多くの研究者の推定によると、北大東島の最終間氷期以降の平均隆起速度はきわめて小さくなる。一方顕著な隆起環礁の存在はそれ以前の隆起を示す。このようなことから、北大東島では地域に一般にいわれている地殻変動様式と速度の一様性があてはまらないことが明らかとなった。この点は南大東島にもあてはまる可能性が大きい。
南大東島では1988年10月下旬から共同で現地調査に当り、同島南東部、南部および北西部の3地点で年代測定可能な現地性サンゴ化石と、旧海面を示すノッチやベンチなどの離水地形を見出だした。上記の3地点で光波距離計を用いて化石の産状を含む詳しい地形図、地形・地質断面図を作成した。化石現地性サンゴ産出の上限高度は9.5mと北大東島よりもやや高いが、もしこれを最終間氷期のものとするとやはり日本の他地域とくらべて著しく低い。南東部で29、南部で6、北西部で13の何れも現地性サンゴを採取し、現在3つの方法により年代測定を実施中である。
なお、北大東島において8月に補足調査を行なったが新しい成果は得られなかった。南大東島での共同調査後、研究代表者と分担者による個別的な打合わせを行ない、試料の評価、選別等を行なった。得られた成果は本年度夏以降の関連学会で遂沢発表の予定である。またすべての年代測定を本年度中に終了の予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 太田 陽子: 地図. 26. 25-29 (1988)

  • [文献書誌] Youko, Ota.: Paleogeography, Paleo climatalogy, Paleoecology. 68. 135-151 (1988)

  • [文献書誌] Nobuyuki, Yonekura.: Paleogeography, Paleochimatology, Paleoecology. 68. 177-188 (1988)

  • [文献書誌] 大村 明雄: 地値学論叢. 29. 253-268 (1988)

  • [文献書誌] 大村 明雄: 地値学論叢. 29. 107-127 (1988)

  • [文献書誌] Toshio, Kawana.: 第四紀研究. 印刷中.

  • [文献書誌] 河名 俊男: 琉球列島の地形. 1-127 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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