研究分担者 |
村上 幸人 九州大学, 工学部, 教授 (30037717)
原田 義也 東京大学, 教養学部, 教授 (20013477)
稲本 直樹 東京大学, 理学部, 教授 (30011422)
安藤 亘 筑波大学, 化学系, 教授 (30008429)
桜井 英樹 東北大学, 理学部, 教授 (70025873)
|
研究概要 |
1.有機IV族元素化合物の反応と機能開発:ビシクロ〔2.2.0〕ヘキサシランやトリシクロ〔4.2.0.0^<2,5>〕デカシラフ等の高エネルギーケイ素骨格物質の合成に成功するとともに, これら化合物が高い電磁波応答性を示すことを明らかにした(永井). 大環状ポリ(シロキシアセチレン)の分子内オリゴメル化が遷移金属錯体存在下で生起することを見出すとともに, この反応ガフルベン誘導体の直接合成法を提供することを明らかにした(桜井). 低温のマトリックス中で, シリレンガリン, 窒素, イオウ, 酸素等のヘテロ原子を含む基質とイリドを形成することをスペクトル的に証明した(安藤). 2.有機V,VI族元素化合物の反応と機能開発:立体保護効果を利用し, P=P,P=C,P=C=N,P=C=P等の結合を有する新規低配位クン化合物の単離に成功するとともに, 同手法ガチオアルデヒドやセレノアルデヒドの安定化にも有効であることを見出した. また,これら化合物群が特異な反応を行なうことを明らかにした(稲本). 「タコ」形シクロファンをホスト分子とし, 疎水性のエステル形B_<12>をゲスト分子とする二元系人工酵素を用いて, 2ーアセチルー2ーエトキシカルボニルプロパン誘導体の1,2ーHX交換反応を水中で効率よく行わしめることができた(村上). 3.有機遷移金属化合物の反応と機能開発:低原子価ルテニウムヒドリド錯体ガニトリルの水和を活性化する事実を利用して, δーケトニトリルの水和とそれに続く分子内縮合により, (-)ープミリオトキシンC等の動物性アルカロイドが効率よく合成されることを見出した(村橋). 4.有機ヘテロ原子化合物の理論化学:ペニングイオン化電子分光による分子軌道の電子分布分析は, ヘテロ原子化合物の求電子試剤に対する反応性を評価する上で有効であることを明らかにした(原田).
|