研究分担者 |
正宗 直 北海道大学, 理学部, 教授 (60000717)
野老山 喬 大阪市立大学, 理学部, 教授 (90046938)
菅 隆幸 広島大学, 理学部, 教授 (00033811)
後藤 俊夫 名古屋大学, 農学部, 教授 (20023369)
磯江 幸彦 大阪市立大学, 理学部, 教授 (90046946)
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研究概要 |
1.生体内生成機構の研究 (1) ゲラニル,ネリルおよびナリルピロリン酸の二価金属イオンによる異性化および環化反応を実験的にしらべ,さらに,これらのカチオンが相互に異性化する過程をMO法により解析した. これらの事より,環化反応は,アンチ・エンド形のリナリルカチオン中間体を経て生起していることが明らかになった(菅). (2) ジャガイモ(品種リシリ)より産生される主要なフィトアレキシン,リシチンおよびフィチュベリンの生合成および代謝について,詳細な検討をおこなうと共に,過酸化水素が内因性誘導物貭のひとつであることを明らかにした(正宗). 2.生体内反応類似の手法による合成研究. (1) 生合成類似の方法論で,セコロガニンのほか,スエロサイド,キンジサイド,モロノサイドの各アグリコンと,サラセニンを合成した(磯江). (2) 生合成過程に近い方法で,マイトマイシンの全合成を検討し,クーメトキシミトセンを合成し,更にアジリジン基の導入もおこなった(後藤). (3) 2ー(6'ーシリルー4'ーヘキセニル)ー2ーシクロヘキセノンの1'2'2'3'位にアルキル基あるいはオキシ置換基をもつ基貭について,環化反応の立体選択性を検討し,環状テルペンの合成に関し重要な知見を得た(野老山). (4) フラン環を有する〓状テルペノイドポリオレフィンの水銀トリフラート・アミン錯体による環化において,基貭,反応条件の選択により生成物を制御することを検討し,これを用いて甘味配糖体のアグリコン(±)ーバイユノールを合成した(林).
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