• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

ムギネ酸合成分泌の遺伝的制御によるFe欠乏耐性植物の創作

研究課題

研究課題/領域番号 62303014
研究機関東京大学

研究代表者

和田 秀徳  東京大学, 農学部, 教授 (50011870)

研究分担者 高城 成一  岩手大, 農学部, 教授 (60005999)
内宮 博文  筑波大, 生物科学系, 助教授 (50142229)
江尻 慎一郎  岩手大, 農学部, 助教授 (90005629)
鈴木 昭憲  東大, 農学部, 教授 (90011907)
山田 康之  京大農, 細胞実験センター, 教授 (50026415)
キーワードムギネ酸 / デオキシムギネ酸 / ハイドロキシムギネ酸 / ニコチアナミンCDNAライブラリー / Fe(OH)_3ゲル
研究概要

1.トウモロコシのムギネ酸類が、デオキシムギネ酸であり、ソルガムはデオキシムギネ酸と未知の化合物であることを明らかにした。これでイネ科(イネ、大麦、小麦、トウモロコシ、ソルガム、アベナ、ライ麦)のすべてのムギネ酸類が枚挙された。アベナの一部の品種を除いてイネ科は、デオキシムギネ酸をすべて含むことから、デオキシムギネ酸が前駆体から形成される最初のムギネ酸類と考えられた。
2.AOA(アミノオキシ酢酸)を加えて、アミノ酸転移反応を抑えると、^<14>C-Xチオニンから^<14>C-ニコチアナミンが、鉄欠乏の大麦根において集積した。ニコチアナミンがデオキシムギネ酸の前駆体である可能性が濃厚である。
3.鉄欠乏に特有のペプチドを検出した。このペプチドは、ムギネ酸類の放出と高い相関がある。分子量、等電点は(53KD、PI6.6)、(53KD、6.7)(52KD、6.9)(31KD、6.6)(30KD、6.8)である。
4.土壌および大麦根からムギネ酸分解菌を分離した。いずれの菌もデオキシムギネ酸>ムギネ酸>エピハイトロキシムギネ酸の順に分解速度が速い。
5.ムギネ酸類は、Fe(OH)、ゲルに対して吸着しかつこれをFe-キレートの型で溶解しFeをゲルから放出する。この活性はpH8.5という石灰質土壌条件下でも、中性領域と同等に存在する。また、ムギネ酸よりもキレート結合定数の高い合成キレーターや微生物由来のFOBなどは、この領域での鉄溶解力活性はムギネ酸よりも低い。
6.ムギネ酸合成分泌吸収の関連遺伝子を釣り上げるために必要な、鉄欠乏大麦根のmRNAからのCDNAライブラリーを作成した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Mori,;M.Hachisuka,;S.Kawai,;S.Takagi.: Journal of Plant Nutrition. 11. 653-662 (1988)

  • [文献書誌] S.Kawai,;S.Tagaki,;Y.Sato,: Journal of Plant Nutrition. 11. 633-642 (1988)

  • [文献書誌] S.Takagi,;S.Kamei,;M.H.Yu,: Journal of Plant Nutrition. 11. 643-651 (1988)

URL: 

公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi