研究課題/領域番号 |
62303015
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
製造化学・食品
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
土井 悦四郎 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (40027181)
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研究分担者 |
加藤 博通 東京大学, 農学部, 教授 (90011840)
矢野 俊正 東京大学, 農学部, 教授 (00011867)
小林 猛 名古屋大学, 工学部, 教授 (10043324)
久保田 清 広島大学生物生産学部, 教授 (70023132)
中村 良 名古屋大学, 農学部, 教授 (70023398)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | エクストルーダー / ゲル / 多変量解析 / 超臨界体抽出 / マイクロ波 / 西洋わさび |
研究概要 |
近年新しい製造装置、加工技術の発展に伴い多種多様の食品素材から、広範囲の物性を有する各種の食品が製造されている。その過程において、常温常圧のみならず、高温(100℃以上)、高圧あるいは高真空等の条件が用いられるようになってきている。このような複合系における食品素材の変化を化学工学的に制御すると同時に、その分子構造の変化についても検討を行うことを目的として研究を行った。 1)二軸エクストルーダーにおけるデンプン、タンパク質の高温短時間処理を検討し、高温条件下におけるデンプン、タンパク質の溶融(melting Process)が、食品素材の水分含量と密接に関連していることを確認した。 2)タンパク質の加熱によるゲル形成反応は、タンパク質のもつ物理的、科学的性質を反映している。すなわち分子のサイズ、アミノ酸組成、構造、荷電疎水性、水素結合等の存在により制御される。それと同時に外的要因(温度PH、加熱時間、圧力、塩、タンパク質濃度)により大きく影響をうける。このように多くの要因の影響を評価するために、多変量解析の手法をとり入れコンピューターを用いて解析することに成功した。 3)二酸化炭素の超臨界体抽出は、食品物性の変換に有用な手段である。西洋わさびにこの方法を利用し、辛味成分であるアリルイソチオシアネートを抽出し、これをサイクロデキストソンに包接させて、辛味食品添加物として用いる。抽出残渣中のパーオキシダーゼは臨床検査用試薬てして有効に利用されると言う方法を確立した。 4)マイクロ波は、食品の乾燥、調理に用いられるが液状食品における、エネルギー吸収の有効化の理論を完成すると共に、電気伝導度の異る、水および油の二相系におけるエネルギー吸収についての理論式を証明した。
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