研究課題/領域番号 |
62303017
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
米田 文郎 京都大学, 薬学部, 教授 (80040327)
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研究分担者 |
藤井 信孝 京都大学, 薬学部, 教授 (60109014)
広部 雅昭 東京大学, 薬学部, 教授 (20012594)
藤多 哲朗 京都大学, 薬学部, 教授 (40027024)
大塚 栄子 北海道大学, 薬学部, 教授 (80028836)
上田 亨 北海道大学, 薬学部, 教授 (00001032)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 5ーデアザフラビン / Pー450モデル / オリゴヌクレオチド / ペプチド合成 / レチノイド / オピオイド受容体 / 不斉合成 / エスペラミシン |
研究概要 |
生物有機化学は有機化学と生物化学とに跨る領域を研究対象とし、多様かつ多彩な生体の構造と機能を有機化学的に追究して生命現象の理解に資すると共に、機能の類似性を求めてある面で生体を越える機能性物質を創製することを目指している。このためにまだ渾沌の中にある生化学現象を有機化学的手法によって分子レベル更には電子レベルでの理解にまで深めると同時に、研究者独自の直感と仮説に基づいて生体がもつ機能を越える化合物を設計し、これを化学反応に具体化することが一つの重要な課題である。このような観点から本研究班は核酸、酵素、その他生物活性物質を研究対象として選び、これらの構造と機能を生物有機化学的に攻究することによってそのニュ-フロンティアの拓くべく本研究を企画した。3ヶ年に亙って推進してきた研究の成果は次のとおりであり、これらの成果は生物有機化学研究の進展に寄与するところ大であると考えられる。 1)フラビン酵素あるいはチトクロムPー450のモデル系を構築し、その機能を分子レベルで追究した。 2)種々のオリゴデオキシヌクレオチド類あるいはオリゴリボヌクレオチド類を合成し、その機能を検討した。 3)大環状ラクトンエポキシド類を合成し、そのイオノフォア活性を検討した。 4)オピオイド受容体の機能を活性ジスルフィド置換基をもった合成リガンドを用いて解明した。 5)トリコスポリンーBをしいたけの寄生菌から単離し、その構造決定をした。さらに全合成にも成功した。 6)新しい脱保護法およびジスルフィド形成反応を開発し、ペプチド合成に応用した。 7)付加脱離反応を用いる新しい不斉ラクトンの合成法を開発し、これをインド-ルアルカロイドの合成に応用した。 8)ヌクレオチドに特異的な開裂反応とDNAとの相互作用について、抗がん抗生物質ブレオマイシンあるいはエスペラミシンを用いて解明した。
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