研究分担者 |
橋本 真佐男 神戸大学, 理学部, 助教授 (90030775)
中村 亘男 大阪大学, 理学部, 助教授 (70028166)
奥田 勉 広島大学, 理学部, 助教授 (20033847)
長谷部 亨 福島大学, 教育学部, 助教授 (10091852)
中村 大雄 名古屋大学, 理学部, 教授 (70022548)
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研究概要 |
測定装置:新素材などの異常な物性を示す固体材料のミクロな構造や性質をNQR(核四極共鳴)などにより核四極核をプローブとして研究するためには測定装置の検出感度の大幅な向上が必要である. この点を主題として分担者会議を開催し, 分光計の改良,測定技術,リアルタイムデータ処理,データ解析などについてあらゆる側面から現状分析と評価を行った. その結果,パルスNQR法における位相の問題,高速フーリェ変換法の活用,最大エントロピー法のスペクトル解析への応用について更に定量的な検討を行うこととし, フーリェ変換法, 最大エントロピー法については実際のデータ解析に適用して感度向上のための各種条件について調べた. また, これらの方法を実施するためのコンピュータプログラムを開発した. 測定技術:感度向上の方法として特に核四極ー核四極2重共鳴(SEDOR),プロトンー核四極核2重共鳴について,実際に測定を行ない,その有効性について調べた. 装置の自動化:CW法(定常波法)によるNQRの全自動装置は既に試作ずみであるが,この装置の固体材料への適用の可能性について検討した. データ解析:データ解析の補助手段について討論し,イオン結晶における電場勾配の計算法,分子結晶における分子間相互作用の計算法等についてのプログラムの開発を行った. 今回の研究で得られた研究成果は今後のこの分野における基本的なデータを提供し,実際に装置の感度向上のための基礎となる1つである. この線に治って装置の改良を行なうことにより, 異常な物性を示す固体材料の分子論的な研究が可能となるはずである.
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