研究課題/領域番号 |
62304032
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 大分医科大学 |
研究代表者 |
山田 和廣 大分医科大学, 医学部, 教授 (20053027)
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研究分担者 |
柳田 敏雄 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (30089883)
小川 靖男 順天堂大学, 医学部, 教授 (50103841)
富田 忠雄 名古屋大学, 医学部, 教授 (50078763)
杉 晴夫 帝京大学, 医学部, 教授 (20082076)
江橋 節郎 生理学研究所, 所長 (10009863)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | アクチンフィラメント / スキンドファイバー / caged ATP / caged Ca / 燐NMR法 / ATP分解 |
研究概要 |
1.ミオシン頭部および筋原線維におけるATP分解と収縮。 柳田は、ミオシン頭部を付着させたガラス板上を、アクチンフィラメントの滑走する速さと、ATP分解との関係を調べ、筋収縮の分子機構の本質に関する重要な発見を行った。この結果はこれまでのどのような仮説とも相容れないことから、筋収縮の分子機構に関する新しい仮説の提唱に至った。馬詰、児玉及び太和田は上の結果の検証のために筋原線維のレベルで研究を行った。小川は薬物を介入させることによる、収縮とATP分解の関係の修飾についての研究に成功した。 2.細胞膜剥離標本(スキンドファイバー)及びグリセリン処理筋におけるATP分解と収縮。 飯野はスキンドファイバーの収縮に対する無機燐酸の効果について、従来の仮説とは相容れない複雑な機構の関与を示した。松原は高速X線回析法により、心筋と骨格筋の違いについての知見を得た。山田、米谷及び杉は、caged ATP及びcaged Caを用いる研究を開始することができた。 3.筋線維におけるATP分解と収縮。 山田及び杉は骨格筋について燐NMR法により収縮とATP分解の関係を調べ、山田はATPの収縮後分解現象を確立した。また、杉は解糖系の賦活について一歩進めた知見を得た。 4.平滑筋における収縮の賦活の特殊性。江橋及び藪は、平滑筋における収縮の制御の特殊性を調べ、重要な知見を加えた。 5.筋病学との関連性。 杉田は、マッカードル病における筋障害と、筋細胞内のアルカリ化との関係を調べ、病因及び発症機序を明らかにした。この他ジストロフィー症の原因についても重要な発見を行った。
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