研究概要 |
9月22日, 23日, 東京私学会館において, 本研究班の第1回会合を行い, 公開にて22題に上る研究発表があった(第2回臨床時間生物学研究会を兼ねた). 参加者80名. 各分担研究者の従来からのデータを提示すると共に今後の研究方向を討論した. この中, 主なものを拾うと, 基礎的研究では, 飼育環境の違いによるラットのフリーランニングリズムの変化, ストレスのフリーラン周期に及ぼす影響, 明暗周期短縮によるラットサーカディアンリズムの位相後退モデルなど, 臨床的研究では, サーカジアンリズムの同調機序, 夜間血清メラトニンレベルに及ぼす光の影響, 深部体温によるヒトの概日リズム測定の方法, ヒト日内リズム発現における食事の役割, 季節性うつ病の症例における生体リズム, 光パルス療法と躁うつ病, 睡眠相遅延症候群の治療をめぐって, などがある. これらの演題についての討議の結果, 季節性うつ病および睡眠相遅延症候群に対する光パルス療法の効果を確認するため, 同一仕様の光照射装置を数施設で購入し, 上記の他種々のうつ病にも適用することとなり, 北海道松下電工試作の2500ルックスの装置が, 滋賀医科大学他の施設に設置された. 目下, 適切な症例を選定してデータを蓄積中である.
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