研究分担者 |
恵比須 繁之 大阪大学, 歯学部, 助教授 (50116000)
岡本 莫 広島大学, 歯学部, 教授 (50028742)
前田 勝正 九州大学, 歯学部, 助教授 (00117243)
青野 正男 九州大学, 歯学部, 教授 (70037498)
加藤 慶二郎 岡山大学, 歯学部, 教授 (50028718)
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研究概要 |
1.歯周ポケットの微生物の生態:1)間接蛍光抗体法によって特異的微生物を探索すると伴に各種臨床症状との相関を調べている(恵比須). 2)スピロヘータは, プレートインボトル法を用いると, 位相差顕微鏡で観察するのと同レベルまで検出率が高められた(石川). 2.微生物の構築成分と病原性:1)歯周病患者から分離されるActinobacillus actnomycetemcomitans(Aa)は多形核白血球に対して各種毒性活性を示した. Aaはコロニーの性状から2型に分かれる(加藤). 2)Wolinella recta およびSelenomanas spitigenaのLPSに強い内毒素活性を見出した(梅本). 3)口腔粘膜細胞への付着機構はFusob acteriumおよびMycoplasmaについて調べた. 前者の付着能および付着様式は, 今後, 細菌細胞間あるいは宿主細胞表層構造の違いから検討の必要がある(岡本). 後者は糖あるいは糖タンパクを介して口腔粘膜細胞に付着する(渡邊). 3.Bacteroicles gingiualis(Bg)の特異抗原:1)歯周病患者血清(IgG)と特異的に(主として早期発症型歯周炎患者に陽性)反応する抗原を検出した(村山,青野). 2)Bgの線毛の抗原の構造遺伝子をクローン化し, DNA配列を決定した(吉村, 鈴木). 3)BgのDNA遺伝子のクローン化し, 遺伝子の構造解析を行うと伴に, 特異抗原を得た(安孫子). それぞれの抗原の歯周病病態への関わりは今後の研究課題である. 4.歯周病関連細菌と宿主反応:1)歯周ポケットの殺菌機構の1つとして, ラクトフェリンに着眼した(遠藤,米田). 2)Bgの多形核白血球に及ぼす作用を調べている(前田). 5.微生物叢と診断:ポケット微生物叢の変動からポケット長を予測できる. この研究は, Periodontal dlisease Acturityを知ることに発展する(原).
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