研究分担者 |
上野 光一 千葉大学, 薬学部, 講師 (60125903)
高折 修二 京都大学, 医学部, 教授 (10025538)
瀬川 富朗 広島大学, 医学部, 教授 (80025676)
古川 達雄 福岡大学, 医学部, 教授 (60078582)
田所 作太郎 群馬大学, 医学部行動医学研究施設行動分析学部門, 教授 (70008225)
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研究概要 |
種々成果があがったが, そのうち主なものを記す. 1.ラットの飲水行動を観察しつつ, レニンを視索前野に注入すると明時にも飲水行動がおきた. レニン・アンギオテンシン系がこの行動に関与していることを明らかにした. GABAやタウリンがこの系に作用して飲水行動を抑制することを示唆した. 2.ラット脳を虚血させた場合のアセチルコリン, セロトニンおよびドパミン受容体結合の変化を調べた. それらの変化が虚血によるイオン環境の変化, 特にCa^<2+>の変化に由来する可能性を調べるためフォスファチジルイノシトールturnoverを測定したところ虚血によりturnover rateが増加していた. 3.平衡機能に対するエタノールの効果を調べた. 回転台上に固定したネコの片側前庭核から単一神経発火を記録し, 同時に薬物をイオン泳動投与した. 記録側と同側に回転した時発火が増加し, 反対方向の時抑制される. I型神経では, エタノールが自発発火, 誘発発火ともに抑制したが, その逆の応答性をもつII型神経では無効であった. アトロピンはどちらの神経の発火も抑制した. 4.フェニルエチルアミンは生体内に存在する微量アミンで, 精神機能とかかわりがあると考えられる. そこでメタンフェタミンと比較しつつその作用を調べた. 両物質ともに脳幹から脊髄へ下行するノルアドレナリン作動性神経の終来からノルアドレナリンを放出させることにより, 単シナプス反射を増強, すなわち, 運動系を亢進させることが明らかとなった. 5.イミプラミン連続投与による5HT_2受容体のdown regulationの機構を調べるため, ラット皮質シナプス膜を用いて結合実験を行った. その結果, シナプス前終末が関与することが示された.
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