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1987 年度 実績報告書

障害学生における体力指数の基準づくりに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62304059
研究機関名古屋大学

研究代表者

矢部 京之助  名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (50090410)

研究分担者 進藤 宗洋  福岡大学, 体育学部, 教授 (30078539)
中田 英雄  筑波大学, 心身障害学系, 講師 (80133023)
三田 勝已  愛知県コロニー, 発達障害研究所, 室長 (40100169)
草野 勝彦  宮崎大学, 教育学部, 教授 (20040991)
福永 哲夫  東京大学, 教養学部, 助教授 (40065222)
キーワード障害学生 / 体力 / 運動処方 / 肥満 / 高血圧 / 視覚障害 / 脳性まひ / ちえ遅れ
研究概要

本研究は,障害を有する学生の標準的な体力指数と,その運動処方に関して統合的な観点より基礎的研究をすすめることである.
1.神経および筋機能の解析;体肢に障害をもつ者では活動しうる筋が限定されるために,全身持久力の規定因子として筋持久力があげられる. 上肢の肘屈曲運動と手掌運動時のV^^φ_<02>,心拍数変動と,トレッドミル歩走行時の下腿三頭筋の筋血流量との対応関係を検討した. 13才男子の視覚障害児と晴眠児の体力を比較したところ,形態面では晴眠児の98ー100%,運動機能面では80ー91%であり,なかでも垂直跳びと背筋力の低下が著しいことが明らかになった. 等尺性収縮による最大筋力測定にかわる伸展性収縮による最大筋力と短縮性収縮による最大筋力の測定装置を孝案し,作製した.
2.呼吸循環機能の測定;全盲児童生徒の有気的作業能を自転車エルゴメータによって測定したところ晴眠児に著しく劣ることが認められた.
3.内分泌,代謝機能の測定;運動負荷時の尿浸透圧低下の原因はNa,K,Clおよび尿素など溶質排泄の抑制に起因し,とくに運動強度の差異を敏感に反映するのは尿中Cl濃度であることが確かめられた. 肥満者および肥満糖尿病者ではインスリン感受性が低下しており,鍛錬者では増大していた. またトレーニングは体重変動の吾無にかかわらず個体のインスリン感受性を改善させることが明らかになった.
4.トレーニングに伴う運動機能の改善;〓性まひ児の屋外歩行訓練を6ヶ月間にわたって実施したところ,歩行中の心拍数とV^^φ_<02>の減少,歩行効率の改善が認められた. 軽症高血圧者にV^^φ_<02>maxの50%の運動を1回20分以上,週3回以上の頻度で3〜4か月間おこなうことによって平均血圧は有意に降下することが確められた. 体力の劣る者ほど血圧が高く,高血圧の頻度も高い傾向にあった.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Yaba.K.: Nagoya J.Health Phys Fitness and Sports. 10. 31-34 (1987)

  • [文献書誌] Fukunaga,T.: 東京大学教養学部体育学紀要. 21. 31-38 (1987)

  • [文献書誌] Nakata,H.: Annals of Physiological Anthropology. 6. 90-91 (1987)

  • [文献書誌] 佐藤祐造: 日本医師会雑誌. 98. 1446-1450 (1987)

  • [文献書誌] Shindo,M.: Eur.J.Appl.Physiol.56. 501-507 (1987)

  • [文献書誌] 鈴木政登: 興和医報. 30. 13-18 (1987)

  • [文献書誌] 矢部京之助: "脳性まひと水泳, 日本水泳連盟監修「水泳医学科」" 南江堂, 201 (1987)

  • [文献書誌] 佐藤祐造: "糖尿病運動療法の正しい知識" 南江堂, 68 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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