研究分担者 |
杉本 信正 大阪大学, 基礎工学部機械工学科, 助教授 (20116049)
井上 良紀 北海道大学, 工学部共通講座数物系, 教授 (00029430)
卜部 泰正 同志社大学, 工学部電気工学科, 教授 (80066109)
熊本 芳朗 電気通信大学, 応用電子工学科, 教授 (30017313)
池谷 和夫 名城大学, 理工学部, 教授 (80022961)
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研究概要 |
本総合研究(B)は重点領域研究へ移行するための準備研究・調査として計画された. そのためには現在および将来に亘る世界の研究の動向を考慮すると共に,我が国における本分野の研究の特色を生かす方策を採らねばならない. そこで以下に一つの総括班と四つの研究領域を設けた. すなわち,総括班:本研究全体のまとめと研究分担者間の研究の調整,第一班:音波の非線形伝搬の基碇とその応用,第二班:媒質の非線形性と計測技術への応用,第三班:流れと音波の非線形相互作用ー空力音・キャビテーションおよびカオス,第四班:ソリトンとカオスの形成であった. 準備研究・調査活動としては,3回の全体会議,総括班会議を開催し,また数回にわたる幹事会を経て,重点領域研究のための研究計画を立案した. すなわち,従来物理学,機械・流体工学,電気・電子および計測制御工学,さらには音響工学等の各分野でそれぞれの立場から個別に行われてきた研究を非線形音響の視点から見直すことが必要であり,そのために他研究分野の優れた研究者の参加を要請する. そして種々の新技術開発の目標およびその問題点を明確にすると共に,さらに幅広い研究に着手することに研究分担者全員が合意した. そこで,今回重点領域研究を組織し,基礎研究および応用計測技術の開発に取り組むことになった. 非線形現象の応用,特に計測への応用は従来の線形現象の応用と異なり,原理的に不可能とすら考えられていた測定機能を非線形計測技術として我々にもたらすことが期待出来,他分野の研究への波及効果も大きい. すなわち,海洋計測,特殊環境下における情報の収集・伝達手法の開発,あるいは生物物理学の分野における生体組織の現状同定に非線形パラメータを導入する等が試みられている. 重点領域名は, 「音波の非線形挙動と新しい 測技術への応用」に決定した.
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