研究課題/領域番号 |
62400003
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
高山 一男 東海大学, 開発技術研究所, 教授 (20023690)
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研究分担者 |
利根川 昭 東海大学, 理学部物理学科, 助手 (90197905)
橋本 静代 東海大学, 理学部物理学科, 教授 (90055757)
篠原 元雄 東海大学, 開発技術研究所, 教授 (60162616)
矢部 栄二 東海大学, 開発技術研究所, 教授 (70056018)
砂子 克彦 東海大学, 理学部物理学科, 教授 (50056016)
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キーワード | シ-トプラズマ / 同位体分離 / イオン・サイクロトロン共鳴 / E×Bドリフト |
研究概要 |
平成元年度の研究実績は次のようなものである。 (I)シ-トプラズマを用いた同位体分離装置。 従来の矩形型コイルの内寸の短辺が短いので、空芯部の広いコイル(230mm×310mm)を新たに製作する必要があった。本年度はこれに関連する架台、真空容器および真空系の発注、検査、納入および組立を行った。 (II)TUー2装置の製作の目的とその成果。 理想的なシ-トプラズマを生成する条件は、【○!1】浮動電極と陽極の内面が作る圧縮放電路の各面に、近接する磁力線が平行であり、かつ【○!2】放電の状態がシ-トプラズマの中心面に対して対称であることである。上記の条件が満たされない場合には、幅に沿ったプラズマの密度分布は一様にならない。この原因には、放電路中のE__ー×B__ーのドリフトの相違により生じ、磁場の方向により偏りが反対になるものと、他にE__ー×B__ーと磁場の方向に無関係な偏りの二種類がある。この原因のモデルを提案し実証するために、従来の矩形型コイルの一部を3次元的に動かす台上に乗せ、放電路と磁場の相対的位置を変えることが出来るTUー2装置を製作した。これにより、モデルの正しさを検証した。 (III)広帯域rf増幅機(最大出力1kW、10kHz〜220MHz)の利用と新しいプラズマの生成法。酸素などの反応性プラズマを低気圧中で、大口径、または密度が一様に分布した大幅の板状のプラズマ源の必要性は、産業界から強く要望されている。これに関して、容器の周辺に交互に逆方向の直流電流を流して周辺上にピケットフェンス磁場を作り、この磁場に垂直方向の高周波を印加する方法を提案した。この方法を従来のヘリカルコイルによるホイッスラ-モ-ドを利用する方法と比較する予備実験を行った。この結果、我々が提案した方法で目標とするプラズマの生成が可能であることを確認した。
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