研究分担者 |
塩坪 いく子 京都大学, 文学部, 助手 (30196357)
山口 正弘 京都大学, 文学部, 助手 (30191240)
苧阪 直行 京都大学, 文学部, 助教授 (20113136)
室状 靖子 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (80027482)
清水 御代明 京都大学, 文学部, 教授 (20031669)
|
研究概要 |
1.入力情報の処理.(1)乾は強調と競合による神経網の原始スケッチの生成を試みた. 画像が与えられたとき前注意過程で抽出される端点, 交差点などの特徴を抽出するモデルを並列計算機上で実行し, 単純型細胞の機能に新たな見解を得た. さらに学習機能を付加し, 高次の特徴に対応するモデルを検討する. (2)苧阪は運動するパターンの空間周波数チャンネルの興奮と抑制機構が, 中心視と周辺視では異なるとの知見を得た. 運動対象の呈示速度, 空間周波数を変化し, さらに確認したい. 2.概念表象の構造.(1)室状はチンパンジーが習得した数字1〜7が黒ドットの数から具体的な物の映像(単色または色のパターン)へ容易に般化することを認めた. さらに"数える操作"により, クラスの加法について検討する. (2)清水は言語的文脈による新しい概念の獲得過程を探り, 日本語にない概念を用い探索実験を行った. そうした概念の獲得は大学生にも困難なこと, 過程は仮説検証的に進行することが推察された. さらに学習すべき概念の数をふやした場合の検討を計画している. 3.目標定位行動.(1)塩坪は幼児の対象探索行動について, 6〜10ヶ月児のリーチングと10ヶ月以降のクローリングを比較し, 両者の探索パターンに類似性を認めた. さらに探索行動の規定要因を分析する. (2)山口は移動物体位置検出装置の解析によって, 上丘損傷ラットの視覚目標への定位行動に定型的反応が生じることを再確認した. 今後, 目標刺激の呈示範囲, 選択〓の数を変数とし, 定位行動の変化を調べる 4.記憶照合温程.(1)平野はラットに音刺激を用いた継時的遅延非見本合せの課題で, テスト音へのフォールスアラームからヒットへの反応増大経過をみた. さらにサンプル音の間隔を変化したときの効果を検討する.
|